専門家「計画的な犯行の可能性が高い」

日比キャスター:
動機や関係性などについても明らかになっていくことと思われますが、改めて事件当日の動きなどを見ていきたいと思います。

1日午後10時50分頃、2人の人物がホテルに入っていきました。
被害者の62歳の男性、そして同行者は瑠奈容疑者とみられるという情報もありましたが、女性の服装、黒っぽい帽子・マスクを着用していました。

そして、この同行者は「1人先に出る」と“女性のような声”でフロントに電話し、2日午前2時すぎ、同行者のみ退出しています。

この同行者については“入室時と異なる”上下黒っぽい服装や、背中にはリュックのようなものを背負っていたという情報も入ってきています。

そして、入室時に持っていた黒っぽいスーツケースを持って退出したという情報もあり、捜査本部によると「同行者」がスーツケースに切断した頭部を入れて持ち去った可能性があるとみています。

ホテル退出後の同行者の足取りについては、南に行ったものの、引き返して西へという動きがあったということですが、ホテル西側の防犯カメラには姿が確認できず、車やタクシーに乗り込む様子も確認できていないということです。

なぜ、ここまで逮捕に時間がかかったのか佐々木さんに再び伺ってみたところ、今回はかなり計画的な犯行の可能性が高いということです。

元埼玉県警刑事 佐々木氏
・防犯カメラの位置を事前に把握している上での逃走だったのではないか
・指紋などのふき取りを入念にして証拠を残さないようにしたのではないか
・犯行の前から警察の捜査を撹乱できるように、用意周到に準備した可能性もあるのでは

と指摘しています。

ホランキャスター:
警察としては、同行者の足取り、最終的に車などに乗り込んでいる様子など確認できなかったということだけれども、容疑者である父親が送り迎えをしていたのではないか、などどのように容疑者同士が連携を取っていたのか、いなかったのかという点なども気になります。

若新雄純 慶応大学特任准教授:
かなり準備した可能性が高いじゃないですか。そうすると突発的ではないということだと思います。首に執着してるという解説もありましたけど、普通に見てると「ケースに入れて持って帰るなんて…」となりますけど、(首を)切って持って帰るまでの感情だったりとか、複雑な関係になってしまっていたということだと思うんです、本人たちからすると。

物事に執着して、自分たちの状況が見えなくなる時は一般的に、相談できる人がいなかったり、ものすごく狭い人間関係や狭い状況に追い込まれて、そうせざるを得なくなってしまうこともあるでしょうから、こうなる前に社会が手を差し伸べたり、誰かが相談を受けたり介入するような余地があるような事件だったのかどうなのか。そういうことも含めて背景をちゃんと知れるといいなと思いました。