病気などにより休職した教職員の欠員が補充出来ずに「未配置」となっている人数が、去年の同じ時期と比べて倍増したことがわかりました。

全日本教職員組合などは、26の都道府県と5つの政令市の公立学校や特別支援学校に対して、病気による休職や産休などの影響で教職員に欠員が出ている「未配置」について調査を行いました。

調査結果によりますと、今年5月1日の時点で「未配置」となっている教職員の数は2128人にのぼったということです。

また、去年も調査に回答していた学校について、同じ時期の「未配置」の教職員の数を比べると、去年は955人だったのに対し、今年は1934人と倍増していて、改めて深刻な教員不足の実態が明らかになったかたちです。

調査の中では、欠員の補充が難しく、現場の教職員だけで対処を余儀なくされているという声があがっていて、具体的には▼「管理職が講師を探すために88件電話した」、▼「教頭が担任をし、校長も授業に入っている」などの回答があったということです。

全日本教職員組合の板橋由太朗中央執行委員は、「非常勤の講師で授業の穴埋めだけを行い、『未配置』が隠されている例もある。環境や処遇など働き方が改善されない限り、問題は広がり続ける」などと話し、国による定期的な実態の調査や処遇の改善の必要性を訴えました。