福島市の復興牧場で、死んだ牛を不法に投棄した疑いで強制捜査が入ったことをを受け、21日朝、代表の男性がTUFの取材に応じました。男性は「敷地内であれば埋めてもいいと解釈していた」と話し、これまでに200頭ほど埋めていたと明らかにしました。

一方で、適切に処理することでかかる費用の削減のためではないと明確に否定しました。

記者と田中代表のやり取りは以下の通り(概要)。

フェリスラテ・田中代表「牧場を応援してくださった方々、関係者の方々、 関わる従業員はじめそういう皆さんに本当にご迷惑おかけしたという風に思って、申し 訳なく思っております。本当にどうもすみませんでした。 死んで生まれた死産の子牛ですとか流産してしまった牛を、自分の敷地内であれば適切に、適切にというか埋葬するのはいいのではないかという風に勝手に解釈して、埋葬しておりました。

記者Q.何年前から何頭ぐらいの数を埋めてきた?
田中代表「平成27年の11月からこの牧場始まっているんですけど、それから私はそういう認識でいたので、何月何日というのは記憶が定かではないんですけど、流産死産があったケースについては埋葬をしておりました。」

Q.認識が間違っているというのは?
「今回捜査が入ったときに行政の方からの指摘があったので、そこではっきりとわかりました。」

Q.埋葬していたのは、流産とか子牛だけなのか
「大きい牛は1頭もしていません。」

Q.実際に何頭ぐらい?
「200 頭…200頭強ではないかと認識しております。 」

Q.従業員に指示を出して埋めていた?
「いや、主に私はじめ役員間でやっておりました。」

Q.埋めるというのは自分で掘って?
「そうですね。」

Q.適正に処分するとなると、おそらく数万円はかかると思うが、そのあたりは重荷になっていたのか。
「最近は確かに畜産業界も本当に大変なので、現状としては重荷になるんですけど、当時は、例えばすごい町うちの農家さんはそういう場所を確保できないから しょうがない。業者さんに頼むしかない。それに対して山間部ではあまり使わない土地もたくさん抱えているので、穴掘って埋めるという。私は結局のところ勝手に解釈していただけなんですけど、 そういうのが先に立って、金銭がどうのっていうのではなく、そういう感じからの流れです。」

Q.金銭的な絡みがきっかけだったというわけではないという。
「そうですね 」

Q.大きい牛はだめだけど小さい牛なら大丈夫っていう認識か
「そうですね、生きて生まれたものじゃない。そういう死産とか流産の類であればと身勝手に考えていました。」

Q.生きて生まれた牛が亡くなった場合は産業廃棄物として廃棄しないといけない ことは知っていたか
「そうですね。産まれたら登録しないといけないので、登録した牛についてはきちんと処理しないと整合性合わなくなるので。死んで生まれて登録前のものについては、 我々で適正に処理すれば問題ないと勝手に思っています。」

Q.違法だとはっきり認識したということですけど、今後の対応は
「警察の取り調べが終わっていませんので、真摯に対応していきたいと考えております。その先、どういう形になるかわかりませんが、やはり代表である私はきちんと責任は取ろうと考えております。」

Q.従業員の方は、流産した子牛はどうだったんだろうとかそういう疑問は持ってなかったのか
「従業員に隠していたわけではないので。ただそういう汚れ仕事については率先して我々でやっていたということです。」

Q.埋めるときは日中、堂々と作業されている?
「そうですね、はい。」

Q.最後に改めて今回の件を受けて
「本当にこの牧場まだ歴史が浅くて、関係各位にも本当に応援されて始めたんですけも、そういう人たちの心を踏みにじるような真似をしてしまいました。本当に心から申し訳なく思っております。反省しております。 従業員のみんなも、本当何も悪くないんですよ。 悪いのは本当に私なので、彼らは一生懸命本当に頑張って毎日やってくれているので、何とか彼らの生活は守ってあげたいと考えております。本当に本当に大変なことをしてしまいました。本当に申し訳ございませんでした。」

Q.資材関係の原料が高騰していると思うが、経営面を圧迫していたとかはないか。
「今現状はそうです。前期、前々期ともに赤字です。例えば5 年前、7 年前はどうだったのかというと、そこまで、円の為替とかもまだ 110、120 円前後だったと思うので、 その頃はまだそういう電気代とかも高くなかったですし。」

Q.経営面、コストカットのために不法投棄をしたっていう思いは、全くないか。 「例えばよそからお金をいただいてこっそり埋めていましたとか、あっちの山に捨ててきましたとかっていうことは本当にしていませんし、この我々の敷地の中で完結。人様に迷惑をかけない、ただそれだけっていう本当そういう認識だけです。」

Q.あくまで業者を呼ばなくていいという認識だったからやった
「そうですね。業者さんを呼ぶのも別に手間ではないんでしょうけど、電話かければいいだけなんでしょうけれど、実際大きい牛が死ねば当然そうしないといけないわけなので。けれどもやっぱりちょっと頭の中にはなかった。そういう小さい、ちょっと悪い言い方かもしれないですけど、穴掘って埋めちゃおうという、短絡的な考えでした。」