新潟県の上中越地区唯一の事務機器専門会社として発足し、80年以上にわたり長岡市で事業を続けていた『ナガタイ』が、7月18日付で事業を停止し破産申請の準備に入ったことがわかりました。

民間の信用調査会社・東京商工リサーチ新潟支店によりますと、総額8020万円の負債が見込まれているものの、今後変動する可能性があるとしています。

1940(昭和15)年4月の創業当時から、タイプライターを主力に事務機器を専門に取扱いタイピストの養成も行っていた『ナガタイ』は、長岡空襲で事業を一時中断したものの、1947年6月に有限会社として法人化。1960年9月には株式会社に組織変更していました。

時代の趨勢を踏まえて専門取り扱いをタイプライターからOAや印刷機器に転換した後も、地元長岡市を中心に、新潟県内の上中越地方で官公庁や印刷業者などを顧客に、1991年5月には4億1000万円の売り上げを計上しています。

しかしこれをピークに、競合他社との競争が激しくなり市況も悪化したため売上が上がらずに2008年5月以降は赤字が常態化。2022年5月には売り上げが1億2000万円超にまで回復したものの赤字は解消できず、今後の業績も伸び悩むことが見通されるなか、資金繰りも限界に達し、今回の判断に至ったということです。