中国政府は、福島第一原発の処理水の海洋放出問題をめぐり、日本から輸入する水産物の検査を厳格化する措置をとったことについて、「理にかない、根拠がある」と主張しました。

中国は福島第一原発の処理水の海洋放出計画に反発し、日本からの水産物について「100%の検査を行う」として、今月7日以降、検査を厳格化しています。これについて中国外務省の毛寧報道官は、検査の厳格化を正当化したうえで、海洋放出計画を停止するよう日本側にあらためて求めました。

中国外務省 毛寧報道官
「私たちは人民の健康や海洋環境に責任を持たなければならない。日本の海洋放出に反対し、措置を取ることは理にかない、根拠がある」

そのうえで、処理水を「核汚染水」と呼び、「真摯な態度で隣国と十分に協議し、責任ある方法で処理し、厳格な国際監視を受け入れるよう促す」と述べました。

検査の厳格化をめぐっては、松野官房長官が19日、日本産の食品の安全性は科学的に証明されているとして、中国側に科学的な根拠に基づいた議論を行うよう求めていく考えを示しています。