ウクライナ産の穀物輸出をめぐる合意の履行をロシアが停止したことに絡み、ロシア国防省は黒海を通じたウクライナへの全ての船舶の入港を認めない姿勢を示しました。

ロシア国防省は19日、声明を発表し、日本時間の20日午前6時以降、黒海を通じてウクライナの港に入ろうとする全ての船舶について、軍事物資を積んでいるとみなすと述べ、強く警告しました。

そのうえで、そうした船舶を保有する国はウクライナ側の立場で戦闘に関与したとみなすとし、全ての船舶の入港を認めない姿勢を示しました。また、黒海北西部と南東部の公海上についても「一時的に航行は危険となる」としていて、黒海の船舶航行は大幅に制限を受ける形となります。

一方、プーチン大統領は19日、ウクライナ産の穀物輸出をめぐる合意の履行を停止したことについて「西側が合意の中身を歪めた」と主張。「条件が満たされれば、直ちに履行を再開する」と述べ、ロシア産の農産物についても輸出の制限を解除するよう改めて求めました。