厳しい暑さに見舞われた3連休でしたが、世界各地でも記録的な暑さが観測されています。中には最高気温が50度を超えるところもありました。
この「暑さ」を引き起こす原因について、解説します。
なぜ?世界で“異常な暑さ”

井上貴博キャスター:
世界各地の気温です。想像を絶するような数字が並んでいます。
▼イタリア・シチリア(7月18日)46.3度
▼新疆ウイグル自治区(7月16日)52.2度
▼アメリカ・デスバレー(7月17日)54度
地球上で今、何が起きているのでしょうか。

赤道付近に、温暖化などの要因で暖まった空気があります。2023年に入ってエルニーニョ現象が観測されて赤道付近の海水温が上がりました。海水温が上がったことにより、冷たい空気と暖かい空気の間を通る風=偏西風が大きく蛇行するようになっています。
大きく蛇行すればするほど、蛇行した部分に熱い空気がたまりやすい。風なので流れては行きますが、ピンポイントで入った場所は、10日間ほどのサイクルで抜けていきますので、10日間は大変な酷暑になります。
世界全体で酷暑になっているということです。

【1】中国
7月9日に黒竜江省の養豚場が停電しました。停電の要因はわかっていません。豚舎内は60度を超え、豚462豚が死にました。
【2】スペイン
カナリア諸島のラ・パルマ島では、7月15日に熱波で山火事が発生しました。少なくとも4000人が避難している状況です。

【3】イタリア
イタリア保健省は、7月16日に16都市に対して“高温警報”を発令しました。これにより高齢者は外出を控えるよう呼びかけられました。
【4】スペイン
6月に国内の一部地域で「猛暑時の屋外労働を禁止」する措置がとられました。命の危険に当たるので屋外での労働勤務を禁止するということです。

【5】ギリシャ
観光地のアテネでも連日37度を超える暑さです。パルテノン神殿では、7月13日に観光客ら40人が“めまい”や“吐き気”の症状を訴えました。14日に入場を一時中止する措置を3日間設けました。赤十字社の職員が観光客に水などを配り注意を呼び掛けているということです。
日本でも東京ディズニーリゾートで「パレード中止」という措置もありますが、観光客にとっても命の危険は同じです。