■MLB エンゼルス 8ー9 アストロズ(日本時間17日、エンゼル・スタジアム)

エンゼルス・大谷翔平(29)が本拠地で行われたアストロズ戦に「2番・指名打者」で先発出場。4打数1安打1本塁打1四球で打率は.301、ホームランキング独走2試合連続の34号ホームランを放った。

前日16日(日本時間)は9回、大谷のホームランから最大6点差を追いつき劇的なサヨナラ勝ち、借金を1とした。勝率5割に戻す大事なゲーム、アストロズの先発は今季7勝1敗のC.ハビア(26)、通算成績は19打数6安打、打率.316、2本塁打。6月4日の対戦では3打数2安打と苦手意識はなし。

大谷は1回の第1打席、カウント1-2から4球目のスライダーをフルスイングしたが痛烈な打球もライトファウルゾーンのフェンスを直撃。さらに6球目、148キロのストレートを完璧に捉え、衝撃的な打球音を残してライトへ。わずか右にそれてこれもファウル。ややタイミングが早いと感じた大谷は7球目、151キロのストレートにポイントを遅らせコンパクトに振り抜きセンターへ弾き返したが二遊間寄りに守っていたショート正面のライナーに倒れた。

この試合は全米中継されており、試合中には監督にもインタビューが行われ、現役時代はハンク・アーロンとプレー、監督ではバリー・ボンズを率いたこともあるアストロズのベイカー監督(74)は大谷について聞かれると「長い野球人生でこんな選手を見たことがない。僕が見た中で、トップに入る選手」と褒めたたえていた。

3回の第2打席、アストロズバッテリーは第1打席の大谷を見て、速いボールは使わず、4球全てスライダー勝負。大谷もタイミングが合わずセカンドゴロ、アストロズバッテリーの巧みな攻めに抑えられた。

1対1と同点の4回、2死一、二塁からエンゼルスは8番・メジャー初スタメンとなったT.キャベッジ(26)がメジャー初打点となる2点勝ち越しタイムリー2ベース。大谷もベンチで大きな声をあげて喜びを爆発させた。

その大谷は5回の第3打席、内角高め148キロのストレートに差し込まれセンターフライ、4対3と1点リードで迎えた7回、2死二塁で第4打席、アストロズ2人目、J.クーネル(28)は大谷との勝負を選んだが外角を攻めるも3ボールになるとアストロズ・ベイカー監督は申告敬遠を選択。本拠地のファンは大ブーイング、大谷は笑顔を見せながら1塁に歩いていった。

そこからエンゼルスは2死満塁のチャンスで4番・T.ウォード(29)が右中間へ走者一掃のタイムリー2ベース、大谷との勝負を避けられても後続がしっかりと仕事をこなした。チームは7対6と1点差の9回2死からエンゼルス6人目、J.バリア(26)がアストロズのA.ブレイグマン(29)に逆転2ランを浴びると続くK.タッカー(29)にも2者連続ホームランを浴び、まさかの逆転となった。

それでも9回1死、大谷の第5打席、アストロズ4人目、P.メイトン(30)の1球目、144キロのストレートを強振しセンターへ2試合連続となる34号ホームラン。昨季のホームラン数に早くも並んだ。大谷の意地の一撃で8対9と1点差に詰め寄ったが届かず。エ軍が逆転負けで借金は再び2となった。