「これ1文字ずつ読んだら分かるかも。これなんて読む?」

中学生向けの教室で講師をしている、ゆりさん(19歳・仮名)。自身も中学生の時、塾に行くための経済的な余裕がなくこの教室で勉強していました。

ゆりさん(19)
「家庭が母子家庭なのであまり頼れない部分があって、ほかで(お金を)かけるってなったら、親も悩むと思うし金銭面でも無料塾をみつけた瞬間、家に帰って親にポスターをみせて、通いたいって言いました」

現在は保育士になるため、専門学校に通っているゆりさん。同じ境遇の中学生たちに勉強を教えながら、子どもとの接し方を学んでいるといいます。

ゆりさん
「まず生徒を否定しないことが第一にあって。自己肯定感が低い子が多いので。対等に話せるよう目線をあわしながら」

Q先生の教え方は?
中学生「いいっす」
Q)どの辺がいいの?
中学生「全部っす」

無料教室のような貧困家庭の子どもの支援は県内でも徐々に増えていますが、現場で働く職員は…

NPO法人エンカレッジ 村濱興仁さん
「学力だけを与えれば、自分たちで夢をかなえると思っていたんですけど、それ以前に家庭環境への配慮、子どもたちの心への配慮、社会って活躍できるものなんだよってことを子どもたちが知っていくことが必要かなと思っています」