神楽に取り組む高校生の祭典「神楽甲子園」に岩国高校坂上分校が山口県から初めて出場することになり、公開リハーサルがありました。岩国高校坂上分校は、2023年度から地域学習の中で神楽の伝承に取り組んでいます。このうち2、3年生の有志11人が神楽クラブを結成し、全国大会「神楽甲子園」に出場することになりました。神楽に取り組む高校生の晴れ舞台です。
山口県岩国市北部の山間部は山代地域と呼ばれ、江戸時代以前から神楽が伝わると言われています。地元に根づく“宝”を受け継いでいこうと、山代白羽神楽保存会の会長に指導を仰ぎ、練習を重ねてきました。子どものころからの経験者もいますが、高校生になって初めて体験するという生徒もいます。
上演するのは「三鬼」

目標を達成しようとする太夫が、さまざまな誘惑に誘われ、欲望に負けそうになってしまう気持ちを鬼に例えています。太夫は鬼と格闘し、最後は見事打ち勝つという話で、強い思いを持てば目標をかなえられるという心のあり方を描いています。
メンバーたちは笛や太鼓、鈴に合わせて力強く舞いました。
岩国高校坂上分校神楽クラブリーダー(3年):「高齢化が進んできて、伝統を受け継ぐ人が少なくなってきているので、少しでも多くの人に僕たちがやっているというのを知られたらうれしい」
山代白羽神楽保存会会長:「この地域に伝わる神楽を広島で舞えるという貴重な機会なので、この神楽をいろんな地方の人に見て、知ってもらうということと同時に、子どもたちに何よりこの『神楽甲子園』を楽しんでもらえたらと」
「神楽甲子園」は7月22日と23日に、広島県安芸高田市の神楽ドームで開催されます。
