奄美市で13日、100キロを超えるウミガメが側溝にはまっているのが見つかりました。
重機も出動して救出作業がおこなわれました。

重機で吊り上げられているのはウミガメ。時おり手足をパタパタと動かしています。

重機で吊り上げられるウミガメ(月島アクアソリューション 提供)

甲羅の長さが95センチ、推定体重100キロ超えのアオウミガメで、奄美市名瀬長浜町の下水処理施設の側溝で見つかりました。

奄美海洋生物研究会の興克樹会長によると、12日の夜に産卵のため上陸したものの
護岸の階段から落ちて迷い込んだと見られています。

救助されたアオウミガメ

13日朝早く、近くの男性が散歩中に、下水処理施設の敷地を歩いているアオウミガメを発見し、奄美市に通報。
市の職員が駆けつけた時には側溝に落ちていましたが、午前9時すぎ、数人がかりでアオウミガメを引き上げました。
その後、重機でトラックに乗せ、近くの漁港のスロープへ降ろしました。

アオウミガメは、浅い傷は見られたものの力強く海に向け歩き出し、午前10時ごろ、無事、海に帰ることができました。

救助後は海へ

(職場体験中に救出劇を目撃した中学生)「海に戻るまでがんばっている姿がすごいなと思ったし もう次ははまらないで広い海で泳いでほしいなと思いました」

(奄美海洋生物研究会 興克樹会)「一般の市民の人が発見してそれを市役所の方に連絡したということでそういう監視体制といいますか意識で助けてあげたいという気持ちが広がっているのはうれしく思います」

県によりますと、去年、奄美市で確認されたウミガメの産卵回数は194回で、屋久島町の1613回、中種子町の211回に次ぎ県内で3番目の多さです。

【ウミガメ救出 時系列まとめ】
・午前5時10分ごろ 発見者が散歩中に側溝にウミガメが落ちているのを確認
・午前8時30分 発見者が奄美市役所に報告

・午前9時 市役所職員が現場確認

・午前9時20分 奄美海洋生物研究会の興会長と合流

・午前9時40分 浄化槽の改修工事現場の重機で引き揚げ作業

・午前10時 長浜漁港スロープで放流