2023年は終戦から78年です。戦争の体験者が年々少なくなる中、戦争の悲惨さを語り継ぐための展示会が山梨県笛吹市で始まりました。

終戦から78年近く経ち、茶色く変色した文書です。発行元は村役場と記されています。
笛吹市の春日居郷土館で開かれている「わが町の八月十五日展」です。笛吹市教育委員会が毎年この時期に開催していて、今年は行政文書がテーマです。

行政が村民などに通知した文書を通じて、当時の人々の暮らしぶりを紹介しています。

笛吹市教育委員会 瀬田正明さん:
こちらは「防空対策徹底に関する件」という文書。

「敵機ノ目標トナルニ付キ一層注意セラレタシ」
1127人が命を落とした甲府空襲の翌日、さらなる被害を防ぐための対策を呼び掛けています。


このほか空襲の目標になることから、白い壁は他の色で上塗りするよう指示した文書などもあり、追い込まれた当時の人々の状況を伝えています。

会場には兵隊として出征した戦没者の遺影や日章旗への寄せ書きなどおよそ1300点の資料が展示され、戦争と平和を考えるきっかけになっています。


笛吹市教育委員会 瀬田正明さん:
戦争が人々の生活にどういう影響を与えていたのか、当時の人たちは不自由な生活を強いられている状態がある。戦争の悲惨さを知って、平和の尊さを伝えていってもらいたい。

展示会は、8月28日まで春日居郷土館で開かれています。