今月(7月)7日から3日間にわたって、「持続可能な都市の発展」をテーマに開かれた、G7香川・高松都市大臣会合です。共同声明と、その行動指針「香川・高松原則」がまとめられました。そこから、新たな都市づくりの方向性が見えてきました。

(斉藤鉄夫 国土交通大臣)「G7都市大臣として、持続可能な都市をともに実現するための力強いメッセージをまとめることができたと感じております」

気候変動など地球規模の課題解決に、人口や資産が集中している「都市」が協働しようと開かれた、都市大臣会合。その中でキーワードとなったのが、「ネット・ゼロ」という言葉です。

「ネット・ゼロ」は、温室効果ガスの排出量を実質ゼロにすること。共同声明では、「ネット・ゼロ」に向けて、都市の緑地確保や、建築物に低炭素素材を使用していくことなどが盛り込まれました。

(ドイツ クララ・ガイヴィッツ 連邦住宅・都市開発・建設大臣)「ドイツが始めた木造建築のイニシアティブは、ほかの国々が強化しようとしており、木造建築というのは気候変動対策として非常に有効なのです」

こちらは、サンポート高松の仮想空間をつくり、閣僚たちが自分のアバターを操作する体験です。会合では、都市の「デジタル化」も大きなトピックでした。

共同声明では、持続可能な都市に「デジタル化」は欠かせないとしながらも、格差を生まない配慮や、あくまで「人間中心」のデジタル活用がうたわれました。

また、ロシアから侵攻を受けているウクライナの復興にG7が関わることが盛り込まれたほか、共同声明とは別に、行動指針として「香川・高松原則」がまとめられました。

(池田豊人 香川県知事)「香川・高松宣言にふさわしい、そういうライフスタイルをはじめていくことにしたい」

都市大臣会合で新たなメッセージを発信した香川・高松で、今後どんな町づくりが進んでいくかも、今後、注目を集めることになりそうです。