暑さが厳しくなり、学校でのプール授業も行われています。暑い日は、ひんやりとしたプールに入りたくなりますが、実は、プールでも熱中症のリスクがあるんです。

意外に多い「プールでの熱中症」

スポーツ庁によりますと、2013年度から2017年度の5年間で、小中学校のプールで179件の熱中症が発生しました。

プールサイドが60件、水泳中は92件で、水泳中の方が多くなっているんです。

なぜ冷たい水の中に入っていて熱中症になるのか。プールでの熱中症のリスクについて見ていきます。

泳いでいるときも大量の汗 喉の渇き感じにくく…


実は気づきにくいんですが、水の中にいるときでも泳いでいると大量に汗をかいています。

環境省によりますと、高校の水泳部の練習では、体重1キロあたり約7.5gの汗をかくということなんです。ですので、単純に計算すると体重50キロの場合375g、缶ジュース1本分ぐらいの汗をかいているという計算になります。


また、水の中にいると口の中が水で濡れるので、喉の渇きを感じにくくなってしまいます。軽い脱水症状のときにも、喉の渇きを感じなくなってしまうことがあるので要注意なんです。

学校などではプールサイドはコンクリートのところが多く、日よけもあまりないところが多いです。水着で露出も多くなっています。

このため、熱や日差しを遮りにくくなり、熱中症のリスクが高くなるということなんです。

水に入ってる時だと「熱は放出されてるはず」と思っているからこそ、要注意ともいえます。プールでの熱中症対策を改めて見てみます。