ウクライナ情勢です。EU=ヨーロッパ連合は、ロシア産石油の輸入の3分の2以上を禁止することで合意しました。EUが目指していた輸入の「全面禁止」を阻んだとも言える東欧ハンガリーの存在が注目されています。
ロシア国営放送が公開した、東部セベロドネツクの映像。建物の壁には砲撃の跡とみられる多くの穴が。
親ロシア派「ルガンスク人民共和国」兵士
「全てウクライナ側から来ていますよね。何もかも完全に破壊されています」
親ロシア派兵士は、被害はウクライナ側の攻撃によるとアピールします。ロシア軍は、ウクライナ側の最後の拠点とされるこのセベロドネツク制圧に向け攻勢を強め、タス通信によりますと、親ロシア派が3分の1を掌握、市街戦になっているとしています。
そして近郊では。
ウクライナ ゼレンスキー大統領
「2月24日以降(この戦争で)、亡くなった32人目のジャーナリストだ」
フランスのテレビ局のカメラマン・ルクレールイモフさんが、市民を避難させるための支援活動に同行していた際、車が砲撃を受け、死亡しました。
停戦に向けた動きが見えない中、31日まで行われるEUの臨時首脳会議では、ロシアへの制裁が議題に。ロシア産石油の「全面輸入禁止」で合意できるかが焦点ですが。
記者
「ハンガリーのオルバン首相です。ロシア産石油の輸入禁止をめぐって、この会議でどのような態度を示すのか注目されています」
ハンガリー オルバン首相
「エネルギーの問題のため、リスクが高く深刻だ」
全面輸入禁止には全会一致の承認が必要ですが、ハンガリーは反対姿勢を崩さず、会議では、まず石油の全輸入量の3分の2以上にあたる海上輸送分の禁止で合意。年内には、パイプライン経由も含め、90%近い輸入が停止されるとしていますが、ハンガリーなどにつながるパイプラインでの輸入は当面、禁止の対象にはなりません。
EUの一員で、NATO=北大西洋条約機構の加盟国でもあるハンガリーは内陸国。ロシア産石油への依存度は6割近くにのぼり、輸入禁止措置は経済に大きな影響をもたらします。
専門家が指摘するのは。
ジャック・ドロール研究所 トマ・ペルランカルラン上席研究員
「これはエネルギー問題ではなく、何よりも政治的問題です」
ロシアのプーチン大統領と近い関係にあるとされるオルバン首相。また、独特の事情も。
ジャック・ドロール研究所 トマ・ペルランカルラン上席研究員
「オルバン首相はEUから(資金拠出への)譲歩を引き出すため、制裁を利用しているのです」
実はハンガリー、去年の性的少数者への差別的な法律の施行や、司法・メディアへの介入が原因でEUとの関係が悪化しています。法の支配に反するとして、EUからの一部の資金が拠出されない状況ですが、今回はEUの全会一致のルールを逆手に自国の主張を押し切った形です。
大きいとは言えないハンガリーの存在が、EU全体に影響を及ぼす事態となっています。
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