全国的にトラブルが相次ぐマイナンバーカード。高知市では4月から6月までにマイナンバーカードの自主返納が21件あり、増加傾向にあることが分かりました。

高知市によりますと、2023年4月から6月にかけて、マイナンバーカードの返納は21件ありました。このうち16件が、全国的に続いているマイナンバーカードのトラブルが関係していて、「セキュリティ上の不安」や「マイナンバーカードの制度に不信感がある」などの理由があげられているということです。

またトラブルへの懸念による自主返納の件数を月別で見てみますと、4月は1件、5月は5件、6月は10件と増加傾向となっていることが分かりました。

岡崎誠也高知市長

高知市の岡崎誠也市長は、7日の定例記者会見で、全国的なマイナンバーカードの一連のトラブルについて「信頼を取り戻すことが大事」と述べた上で、国のマイナンバーカードの総点検について注視しているとしています。

ところで、高知保険医協会は、健康保険証とマイナンバーカードを一体化した“マイナ保険証”について、2023年5月から6月にかけて、会員である県内451の医療機関を対象にアンケート調査を行いました。

医療機関は2023年度から、マイナ保険証専用の読み取り機で患者の資格確認を行うことが義務付けられていますが、このシステムを導入している87の医療機関のうち、約6割にあたる54機関が、トラブルがあったと回答しました。

主な内容は、保険者情報が正しく反映されていなかった、読み取り機の不具合で資格確認ができないというケースが多いということですが、他人の情報が紐づけられていたと回答した医療機関も1件ありました。

受付をする際、正しい健康保険証の番号とは違う別の人の番号を電子カルテに登録する人的ミスの可能性があるということです。