去年1月、大阪市のコインロッカーに出産したばかりの赤ちゃんの遺体が入ったカバンが遺棄された事件。これまでの裁判で母親は「妊娠を相談できる人がいなかった」「過去に出産を12回繰り返した」などと話していました。そして去年7月7日、母親に執行猶予付きの有罪判決が言い渡されました。これまでの裁判で見えた母親の半生を被告人質問のやりとりなどから振り返ります。

人気少ない裏道で出産…母親は風俗店勤務「ホテルを転々として生活」

去年1月30日午前0時ごろ、当時33歳の女は大阪市淀川区の路上で自身が出産した女児の遺体が入ったカバンを阪急・十三駅近くのコインロッカーに遺棄した罪に問われています。

去年6月下旬に行われた裁判。法廷でのやり取りから女の生活状況などが明らかになりました。女は当時大阪の風俗店で働いていましたが、家を借りず、ビジネスホテルを転々として暮らしていました。1か月の給料は少なくとも約35万円。その大半をホストクラブで使い、交際していたホストにも借金があったということです。

そんな中、去年の春頃、自身の体への異変に気付きます。女は妊娠していました。しかし、一度も病院に行くことはなく大阪市内の人気の少ない裏道で去年1月下旬に出産しました。