続いては「やまがたStep!」、今回はSDGsを考えます。

山形県新庄市に、人と農産物や工芸品を結びつけるマルシェを企画した、デザイナーの男性がいます。

住み続けられる街づくりへ、「デザインの力」が生かされているようです。

訪れた人「作り手さんと触れ合えるのが好きですね。結構知り合いとか増えているので楽しんでます」

山形県新庄市のエコロジーガーデンで毎月第3日曜日に開かれている「kitokitoマルシェ」。

農産物や工芸品、飲食などを販売する40店ほどが出店し、先月も家族連れなどで にぎわいました。

マルシェを考案した一人がデザイナーの吉野敏充さん(43)です。

吉野敏充さん「自ら作ってそれを自分で売るというのが一応ルールになっていて、会話の中でその人のファンなる、商品の物だけじゃない価値というのを、会話の中で見つけてもらってコミュニケーションが続いていくっていう感じがいいと思って」

吉野さんらが直接の売買を通じて、作り手とお客さんをつなげようと始めたこのマルシェ。

マルシェのあちこちで出会いが生まれています。

カフェフクダエン 福田真さん「こうやって抹茶をたてているところを見てもらったり、話をしたりしながら、それがここのいいところだし」

わら細工や農産物を販売しているお店を訪ねると…。

ベルギーからの女性「髙橋さんいるかなと思っていて、いろんな人に出会えて…」

工房ストロー 髙橋伸一さん「客さんと友達みたいになれるというのもうれしいです」

デザイナー 吉野敏充さん「買い物だけじゃない場所、こういう風景をつくろうと思ってやってきたような感じがします」

吉野さんはデザインで農家や工芸家らの支援も行っています。

「kitokitoマルシェ」にも支援を受けた店がありました。

「壁を越えるのに助かる」デザインで商品力を高め、地域に活力を

デザイナー 吉野敏充さん「養蜂家でもあり飲食店にもチャレンジしている方です。パッケージのデザインも彼が創業当時からお手伝いさせてもらっていて…」

「くま」とミツバチなどが描かれたハチミツのパッケージ。

可愛く、カラフルで評判も上々です。

くまさんのはちみつ 沼野啓史さん「(お客さんに)きゃー、可愛いって手に取ってもらうことなんかもあったりして、壁を越えるのに助かっています」

スイカ農家・FARM OCHI 落合久美子さん(吉野さんのデザインはどうですか?)「大好きです。大好きです。古民家に住んでいるんですけどその古民家の様子を白と黒の色で上手に可愛く、レトロな感じに仕上げてもらいましたね」

吉野さんはデザインの力で商品力を高め、地域に活力を生もうとしています。

事務所の中は吉野さんの作り出す楽しいものであふれています。