夏の甲子園を目指して戦う夏の高校野球大分大会の注目校を紹介します。第1回は悲願の初優勝を目指す大分舞鶴です。

二枚看板で安定した投手陣

第2シードから初の夏の頂点を狙う大分舞鶴。去年は春のセンバツに21世紀枠で出場。開幕戦で強豪・浦和学院(埼玉)に0-4で敗れました。甲子園を経験したメンバーが冬を越えて力をつけ、県予選を優勝して臨んだ4月の九州大会は、最高成績の準優勝。5月の県選手権も制し、勢いは十分です。

(3年・セカンド・後藤駿太主将)
「去年のチームでは楽しくプレーすることを第一に考えてやった結果、素晴らしい試合をすることができた。甲子園に行ったことで野球の楽しさともう一回あそこに行きたいという強い気持ちが生まれたので、しっかりと夏の大会で優勝して甲子園で勝つことを目標にしています」

今年の舞鶴は盤石な守備と勝負強い打撃が持ち味です。

(後藤駿太主将)
「まずはピッチャー陣が非常に安定してゲームを作ってくれて、野手もそれに合わせてしっかりと守ります。守りから攻撃に繋げて、攻撃では本当に1番から9番まで切れ目なくどこからでもチャンスメイクして得点を取ることができます」

投手陣は二枚看板を中心に豊富に選手がそろいます。センバツのマウンドも経験した野上龍哉(3年)は190センチの長身から投げ下ろす力強いストレートが魅力。春先から変化球のコントロールが安定し、得意の直球をさらに活かせるようになりました。渡辺蒼汰(3年)は、抜群の制球力で試合を作り、春の九州大会では日本ハム・新庄剛志監督を輩出した強豪・西日本短大付属(福岡)を2安打で完封しました。

野上龍哉

(渡辺蒼汰)
「強豪校と戦うことでどのコースに投げたら打たれるのか学ぶことができました。
今とてもコントロールがいい状態なので、もっと真っすぐの威力を強くして、あと変化球のコントロールも磨いていきたいです。夏はチームが勝つことが一番なのでしっかりコントロールを良くして試合を作ることを意識してやっていきたい」

(3年・キャッチャー・児玉陽悠)
「渡辺は球威で押すというよりは制球力です。打たせて取るピッチングなのでリードしやすい。野上はもうパワーピッチャーで、まっすぐも強くて変化球の切れもすごい。タイプの違った投手が複数揃っているのでそれぞれの特徴を把握しながら、うまくリードしていきたいと思います」