公明党の山口代表は、原発処理水の海洋放出の開始時期をめぐり、“海水浴シーズンは避けるべき”と発言したことに与野党から“かえって風評被害を招く”などと批判の声が上がっていることについて、4日、“安全性を周知するための時間が不足しているという趣旨で申し上げた”と説明しました。

公明党 山口那津男代表
「客観的にこの安全性を周知していくということが大事であり、国内はもちろんでありますが、国際社会に対しても、こうした評価・認識を周知していく努力が必要であります。そうしたことをやるためには一定の時間も必要なわけでありますから、例えば、いわき市の海開きはもう7月15日からでありますので、少し時間が不足しているのではないかという趣旨で申し上げました」

東京電力福島第一原発の処理水の海洋放出の開始時期をめぐり、山口代表はこのように述べたうえで、「政府として、総合的に適切なタイミングで判断してほしい」と注文しました。

原発処理水の海洋放出について、政府は今年の夏頃から海に放出する方針ですが、山口代表の“海水浴シーズンは避けるべき”との発言をめぐっては、野党から「海水浴シーズンを避けるということは、結局、安全ではない問題があると認めることになるのではないか」との声が上がるほか、与党内からも「風評被害を招くだけでなく、海洋放出を批判する中国や韓国の反対派を利することになる」などと批判の声が上がっています。