朝から体調が悪い・・・もしかしたら、「夜の熱中症」かもしれません。
症状と対策について、いとう王子神谷内科外科クリニックの伊藤博道院長に聞きました。

この時期注意「夜の熱中症」

いとう王子神谷内科外科クリニック 伊藤博道院長:
ちょっと変わった熱中症が増えています。「朝から熱中症」、「夜の間に出来上がっちゃってる熱中症」です。

恵俊彰:
朝起きて元気だと思って会社行こうと思ったら、そこから具合が悪くなっちゃう?

伊藤医師:
フラフラしちゃって電車にうまく乗れなかったりとか、朝から体調が悪いという患者さんが相次いでいます。

この時期注意したいのが「夜の熱中症」です。
今の時期増えている原因として・・・
▼暑さへの警戒感がまだ少ない梅雨時期は、体から熱が逃げずに蓄積されてしまう
▼夜は湿度が日中よりも高い→汗が蒸発しにくく、体温が下がらず熱中症のリスクがより高まる

「胃が気持ち悪い…」クリニックでは

実際に、どのような症状があるのでしょうか。

6月29日、体調不良を訴え、いとう王子神谷内科外科クリニックを訪れた20代の男性。

男性
「異常を感じたのが寝る前。食事は午後8時くらいにとりました。
寝付く午後10時位に胃が重いと感じ、朝になっても胃のもたれは変わらず」

伊藤医師
「夜はエアコンつけて寝ましたか?」

男性
「寝る1時間前位はつけていたんですけど、寝ているときはいつも消します」

伊藤医師
「もしかしたら夜の間に熱中症がおこっていたのかもしれません。夜の熱中症ってまさにこんな感じです」

男性によると、
▼熱や頭痛はないが胃が気持ち悪い
▼食事・水分は摂った
▼寝るときエアコンは消した
ということです。

いわゆる熱中症の症状が出ていなくても注意が必要です。
寝るときに、エアコンを消したりタイマー設定する方は多いですが、夜の熱中症の原因になってしまうかもしれません。

恵俊彰:
エアコンをつけて寝た方がいいですか?

伊藤医師:
ここまで高温多湿ですと、やっぱりエアコンは切れない。
せっかく汗をかいても、それが気化熱で熱を奪ってくれないので、熱がこもってしまう。
汗が乾くときにはじめて体温調節ができるので、それがしにくい梅雨は特に要注意です。