レスリングの世界選手権代表を決める試合が7月1日東京で行われ、高知南高校出身の櫻井つぐみ選手が土壇場で逆転勝ちし代表に内定しました。
世界選手権代表の座をかけたレスリングのプレーオフ、櫻井選手は女子57キロ級に臨みました。
日本代表の座をかけた大一番、櫻井選手が小学生の頃から交流がある「すくもレスリングクラブ」のメンバーが、パブリックビューイングでエールを送りました。

(すくもレスリングクラブ 頼田匡平 代表)
「櫻井選手が宿毛での大会や練習で指導してくれたり面倒見てくれたりしていたので、恩返しじゃないですけど『宿毛でみんなで応援しよう』という声が出たので急きょ開催した」

去年12月の全日本選手権の王者=南條早映選手と、先月の全日本選抜選手権を制した櫻井選手。ライバル対決となったプレーオフでは、前半、櫻井選手が2ポイントを奪われる苦しい展開となります。
後半、櫻井選手は積極的に仕掛けますが、攻め手をことごとく封じられ、ポイントを奪えません。
このまま時間が過ぎ南條選手が勝つかと思われた試合終了間際でした。
残り5秒からの返し技でビデオ判定へ。相手の体を90度以上返せば同点に追いつき、最後に得点した櫻井選手の勝利となりますが…
(判定結果アナウンス)
「赤(櫻井)のアクションにより、青(南條)が90度以上返っている。赤に2ポイント」

最後の最後まで諦めなかった櫻井選手、土壇場からの劇的な逆転勝ちで世界選手権代表に内定しました。
(櫻井つぐみ 選手)
「『負けるかも』って思った時もあったけど、最後は『絶対パリ五輪に行く』っていう気持ちを持って、焦らずに技を出せた。『自分がオリンピックで金メダルを取る』という気持ちで、五輪に出られるよう頑張りたい」
(観戦した小学生)
「ぎりぎりで勝ってすごいなと思った。こっちがヒヤヒヤした。勝ってうれしかった」
「最後の最後で(相手を)返したのがすごいなと思った」
(観戦した中学生)
「レスリングのモチベーションがすごく高くなって、櫻井選手のように大きな大会に出たいと思った」
「きょうの櫻井選手の試合のように、最後まで諦めない姿勢、諦めない気持ちを持って、『櫻井選手のように、宿毛からオリンピックを目指そう』ということを指導できたら」
日本代表の座を勝ち取った櫻井選手は、9月の世界選手権で3位以内に入れば、来年のパリオリンピック代表に内定します。