1時間に100ミリ近い“猛烈な雨”が何度も

 当時の雨量をグラフにまとめたものです。西岡さんが「圧迫感があった」と話す通り、繁藤では断続的に100ミリ近い猛烈な雨が降り、7月4日の午前9時からの24時間降水量は、742ミリに達していました。いまの繁藤の、7月1か月分の雨量が約500ミリなので、1.5か月分の雨が、1日で降ったことになります。

 そうした中、午前6時45分、ある住宅の裏手の斜面が崩れ、住民の避難作業を手伝っていた消防団員1人が、生き埋めとなりました。

▼西岡統一さん「ダンプ3台くらいの土砂が落ちてきて、もう2、3分違っていたら、最初5人、あそこで土砂に埋まっていた。3分の境で、我々は助かった。」

 雨が激しさを増し、流出する土砂も多く、団員の救出作業はすぐには行えなかったといいます。

 午前9時を過ぎたころ、雨が小康状態になりました。その後、倒壊した家屋の取り壊しや、土砂の撤去作業が雨の状況をみながら進められます。しかし、午前11時前。

▼西岡さん「木が違うところの上側が全部崩れた」