災害に対しては、日頃からの備えが何より大切です。大雨による浸水被害がたびたび発生している佐賀県武雄市で、被災者を支援してきた団体は「備える大切さ」を伝え続けています。
◆記録的な豪雨で6人死傷
4年前の8月、佐賀県武雄市や大町町などを襲った記録的な豪雨。佐賀県内では5000を超える住宅が水に浸かり、6人の死傷者が出ました。
武雄市を中心に活動する一般社団法人「おもやい」は、この時の豪雨をきっかけにボランティアスタッフや支援物資の受け入れなど被災者の支援を始めました。復興に向けて活動する中で、災害に「備える」大切さを感じるようになったといいます。
◆「防災あんしんセット」
おもやい 鈴木隆太代表「いつ大雨が降るか分からない状況の中で『雨が降るとまた不安になる』という声もたくさん聞いていて、地元の人たちに防災グッズを用意して、被災された方々に1軒ずつお配りするというのを始めたんですよね」
懐中電灯や食料品など、災害時に必要な物資を「防災あんしんセット」としてまとめ、各家庭に年会費500円で提供。個別に買うと1万円ほどになりますが、全国から寄せられた支援金を活用して費用を抑えました。「在宅避難」を想定して取り入れたグッズもあります。
おもやい 鈴木隆太代表「特徴的なのが簡易トイレもお渡ししていて、水害の性質上、避難所にいく方もいるけれど自宅の2階に垂直避難する方もいるので、2階に避難する際に2階にトイレがないという方も結構いらっしゃった、困ったという声もかなりあったので」
◆セットの食料品は年1回更新
この日、武雄市北方町では「防災あんしんセット」に入っている食料品の年1回の更新会が開かれました。手渡される新しい水や食料品。実はここにも、こだわりがありました。
おもやい 尾崎真喜子さん「わざと1年以内の賞味期限のものを用意しているんですけど、必ず1年に1回集まって防災の話をするとか備蓄について見直してもらうタイミングをつくるためにやっています」
◆防災グッズ体験の機会にも
会場には、防災リュックや避難先で寝るときに必要なマットなども用意されました。普段目にする機会が少ない防災グッズを体験できるようにしています。
地元の人「今度の水害で3回目かね、ずっと水位が上がっていきよる。(あんしんセットの)簡易式のトイレとか、楽よ、備えとうけんね」「リュックも背負ってみて買うことにして、自分なりに用意しとかないと」
◆「おもやい防災学校」
RKB原口佳歩「おもやいでは毎月、月末にイベントを開いています、今月のテーマは『防災学校』です」
先週末、武雄市で開かれた「おもやい防災学校」。武雄河川事務所を招き、六角川での水害対策や熱中症対策の講座が開かれました。屋外に展示されていたのは、水害時に畳や家財を水から守る特殊な素材でできたバッグです。車を水害から守るカバーの販売を手がける企業が、武雄市や大町町の住民の声を受けて開発したものです。
◆「備える大切さ」
こちらは、避難する際に必要なものを考えるワークショップ。さまざまな重さのリュックを背負い、持ち運べる重さを考えながら、何を持っていきたいか書き出します。必要なものは人それぞれ。グループ内で共有することで、新たな気づきも生まれたようです。
参加者「あらためてね、参考になりますよね。こういう講習を聞いて、自分ができる範囲は自分でやっていくべきだとあらためて思いました」「災害を忘れないようにしようかなと、いつも毎年ですね、忘れたころにじゃないけどそういうつもりでいる。『備える』気持ち的にもね」
被災者支援から始まった「おもやい」の活動。これからも「備える」大切さを伝え続けていきます。
おもやい 尾崎真喜子さん「災害はもちろんないことが一番なんですけど、備えるという点で近年2回大水害を受けているので、どこよりも備えが充実している地域になればいいなと思っています」
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