不動産投資の融資をめぐり、顧客との法的な争いが続くスルガ銀行の株主総会が6月29日に開かれ、被害者や弁護団などが銀行の解散を株主提案する事態となりました。
<金原一隆記者>
「スルガ銀行の株主総会、不正融資問題の被害者たちがデモ活動をする中、こちらの会場で行われます」
<株主>
「不正融資についてどういう風に解決していくつもりなのか」
「私も被害者の1人。約3億円の負債を抱えていて、物件の価値からしたら清算できるような額ではない。早期解決に向けて動いてくれることを信じている」
本店のある静岡県沼津市で開かれたスルガ銀行の株主総会には、約400人の株主が出席しました。スルガ銀行は解決を図ったシェアハウスを巡る不正融資の問題の他にもアパート・マンションの投資用不動産を巡る問題があり、被害を訴えるオーナーとの間で多くが未解決の状況です。
2023年、スルガ銀行はクレジットカード大手のクレディセゾンとの出資提携を発表し、この株主総会を経て社長を交代するなど経営再建を急いでいます。
<次期社長 加藤広亮副社長>
「私ども、早期の解決を…」
<株主>
「早期っていつなんだ?」
「具体的に答えてよ」
「答えになっていません」
「いつまでに解決するんですか」
<加藤広亮副社長>
「現段階で明確に時期を示すことはできない」
一方、被害者や弁護団などは被害者の救済が先だと訴え、スルガ銀行の解散や加藤副社長の取締役解任など20の株主提案をしましたが、すべて否決されました。
<株主>
「ちょっとひどすぎますね。私は一般株主なんですけど、一般株主がいられるような会場の雰囲気じゃないですね」
「初めて出たんですけど、台本を進めているだけで、株主の声を聞こうという思いがなくて悲しい気持ちになりました」
<スルガ銀行不正融資被害弁護団 河合弘之団長>
「いつまでに解決するというカレンダーが全く提示されていない。何も提示されておらず美辞麗句で終わっている。いつまでずるずる引きずるつもりなんだろうか」
アパートやマンション投資用不動産の融資を受けた一部債務者との交渉は継続中で、被害者たちが訴える早期の解決が望まれます。
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