「虚偽の答弁をした」として議会が問責決議をしたことを受け、高知県室戸市の植田壮一郎(うえた・そういちろう)市長が会見を開き、「全く受け入れられない」と反論しました。
(室戸市 植田壮一郎 市長)
「6月定例議会における一般質問の私の答弁に関しまして問責決議案が可決されましたが、私としましては全く受け入れることのできない決議であり…」
植田市長は6月19日の市議会一般質問で、市庁舎の移転問題に関連し「市長が豪華な新庁舎を建てると言っているのは事実か」と問われ、「全くの事実無根」「豪華な庁舎を建てるという発想さえ持ったこともないし、考えたこともない」などと答弁しました。これを受け議員から「私は言っていないという市長の答弁は虚偽だ」として、市長に対する問責決議案が提出され、賛成多数で可決されました。決議に法的な拘束力はありません。
問題の発端は去年4月20日に行われた住民説明会での市長と市民のやりとりです。議事録には『厳しい人口減少の中、「大きな箱物」建てたって何にもならない』との市民の発言に対し、植田市長が『子どもがいない室戸の中にこんな「豪華な役所」を建てないかんのかということでありますけれども』と発言していたことが記されています。植田市長は会見で「豪華な役所」という表現は「大きな箱物」を比喩で例えたものだと主張。虚偽答弁だとする問責決議は全く受け入れられないと述べました。
(室戸市 植田壮一郎 市長)
「豪華な庁舎を建てるという言葉は言っておらず、またそうした意味の発言でもないことは明らかであるにも関わらず、この文章全体を通してなぜ豪華な庁舎を建てると言ったことになるのか私には全く理解ができません」
一方で、議会との関係性について自分自身、力不足で反省しないといけない部分もあるとした上で…
(室戸市 植田壮一郎 市長)
「議会とは両輪になって市政運営に当たらなければ室戸市のこの難局を打開することはできないと考えておりますので意見の相違はありましても議論を重ねて歩み寄れる体制づくりに努力を重ねてまいる所存でございますので…」
室戸市では庁舎の整備をめぐり移転建て替えか、現庁舎の耐震補強かの議論が続いていて、議会は先月16日、「早急な耐震補強工事などを求める決議」を採択しています。














