日本バスケットボール協会は、NBAレイカーズの八村塁選手が8月開催のワールドカップを欠場することを発表しました。八村選手は「とても難しい判断だったが、今後の自分のNBAキャリアを優先し判断した」とコメントしています。
富山市の奥田中学校出身の八村塁選手は、ことし8月に沖縄で開催される「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」の日本代表候補に選出されていましたが、日本バスケットボール協会は27日、八村選手の欠場を発表しました。
協会は八村選手や本人が所属する代理人事務所と協議を重ねてきましたが、NBAでの来季の契約やコンディショニングなどの課題を総合的に判断したうえで、本人の意向を受け入れたということです。
八村選手は「ワールドカップを楽しみにしていてくれたファンの皆様にはこのようなご報告になってしまい申し訳ありません。とても難しい判断でしたが、昨シーズンと長いプレーオフ戦を終え、これから初めてのフリーエージェンシーに備えて今後の自分のNBAキャリアを優先し、考慮させていただき、このように判断いたしました」とコメントしています。
世界最高峰のNBAで活躍する八村選手。
4年目の昨シーズンはウィザーズからレイカーズに移籍し、平均プレータイムは23.3分、平均得点は11.2点をマークするなど、チームの主力として活躍しました。
日本人として初めて出場したプレーオフではファイナル進出こそ逃したもののスリーポイント成功率が48.7%を記録するなど存在感を発揮しました。
中学時代の恩師、坂本穣治コーチは八村選手の決断について「残念だが、これから選手として伸びるかどうか一番大事な時期。NBAでの活躍が今後日本バスケ界にとって大きなプラスになると思っています」とコメントしています。
一方、ワールドカップには八村選手と同じ奥田中学出身の馬場雄大選手が日本代表候補に選ばれています。
今回のワールドカップは2024年のパリオリンピックの出場権をかけた最初の大会となっていて、世界ランキング36位の日本はグループリーグで11位のドイツ、24位のフィンランド、3位のオーストラリアと対戦が予定されています。
ただ、バスケ日本代表のトム・ホーバスヘッドコーチは「私たちは現在の代表候補選手に大きな期待を抱いており、ワールドカップでパリオリンピックの出場権を獲得するため努力を続けていきます。八村選手がNBAで活躍し続け、パリオリンピックで一緒に戦えることを心より願っています」とコメントしています。