岡山県津山市に、昆虫の標本を使った芸術作品を制作しているアーティストがいます。きょう(26日)、地元の小学生に向けた授業を行いました。伝えたのは懸命に生きる虫に教わったという「逆境に立ち向かって生きる勇気」です。

昆虫標本を独自の感性でレイアウトしたユニークなアートに、子どもたちは興味津々です。

津山市の公民館で、昆虫標本アーティスト・小枝正和さんが向陽小学校の児童に授業を行いました。地域学習の一環として今年(2023年)初めて行われた取り組みです。
小枝さんは6年前、交通事故で意識不明の重体となりました。なんとか一命はとりとめたものの、脳機能に障害が残り休職を余儀なくされるなど、「自分に価値を見いだせない」辛い日々を過ごしたといいます。

そんな中、「環境に適応しながら懸命に生きる昆虫の生命力」に勇気をもらい、創作活動をはじめました。

(昆虫標本アーティスト・小枝正和さん)
「どんなにつまらない人間だって、自分の命をかけ人生をかけて一つのことに取り組めば、人の心を動かせる作品を作れるはず」

授業では自身の体験を交えながら「逆境でも諦めずに前を向き努力を続けることの大切さ」を子どもたちに伝えました。
(児童)「自分がつらくても、努力して楽しんでいけば『強くていい人』になれると思いました」

「自分に希望を持つことがとても大切だということが分かりました」

小枝さんのメッセージは、しっかりと子どもたちに届いたようです。














