秘書を殴打し流血させた問題で参議院議員を辞職した高野光二郎氏について、自民党高知県連は23日、党本部に「除名処分」を申し入れました。

▼自民党高知県連 中谷元会長「高野議員は自ら雇用している職員、秘書に対して暴力行為を働いて、精神的な苦痛や損傷も与えたわけでありますので、非常に政治家としては事の重大さを問われることでありまして、この件についてはご本人がそれを自覚して議員辞職をされたということであると考えます。しかし高知県連としては、高野参議員がこの暴力行為をしたということを認めて、外形的にその事実を認めるという判断をしたということに対して厳しい対処をしましたけど、党本部の方にはさらに厳しい対処をお願いした」

自民党高知県連 中谷元会長

高野光二郎元参議院議員は2022年の年末、高知市の居酒屋で秘書を殴打し、流血させていたことがテレビ高知の取材で明らかになりました。

その後、「気合を入れる意図で胸をたたくつもりが鼻に当たってしまった」と説明。その際、複数回の暴行を否定していましたが、元秘書はテレビ高知の取材に対し「鼻血が出た後も口のあたりを殴られた」と話し、証言の食い違いが明らかとなっていました。

陳謝する高野光二郎元参議院議員(16日)

▼高野光二郎元参議院議員(16日の記者会見)
「このたび私は、参議院議員を辞職します。このようなことがあって、高知県、徳島県の代表として政治に携わるわけにはいかない。申し訳ない限りでございます」

高野氏は6月16日に辞職を表明し、22日に辞職しました。

高知県連は23日、高野氏について、党本部に「除名処分」を申し入れました。中谷元会長は。

▼自民党高知県連 中谷元会長「まだ籍が残っておりますので、県連としてはこのことの重大性に鑑みてこの際離党をされるのが筋ではないかと思っておりますが、その対応としては党本部の規定があるので、その点で一番重い除名という形をお願いしている」

申し入れを受け、自民党本部は党紀委員会を開き、正式な処分を決定する見通しです。

また、高野氏の辞職に伴い徳島・高知選挙区では10月22日に補欠選挙が行われることになります。党本部では高知と徳島、両県連の協議の場も設けられ、今回の経緯などが説明されました。

▼自民党徳島県連 中西祐介会長「組織としてはきょう初めてご説明をいただき、また陳謝もいただいたことであります。いずれにしても高知県連、そして徳島県連、合区制度である以上は結束して対処と補欠選挙に向かっていかなければなりませんので、これからも連携を密にしながら、あわせて高知県、徳島県民のみなさんにもしっかりとメッセージを伝えていかなければいけないと思っていますので、連携を密にしながら対応していきたいと思っております」

今後、補欠選挙にむけた協議を重ね、候補者の選考や選挙体制を構築していくということです。