8月19日に開幕する世界陸上ブダペスト大会の男子110mH日本代表・泉谷駿介(23)が、スイス・ローザンヌで日本時間1日に行われるダイヤモンド・リーグへの出場を前に、TBSの取材に応じた。
世界陸上まで2か月を切った中で迎える海外遠征について「国内で出せた13秒0台が、海外で出せたら世界陸上に向けて自信につながる。レースプランも立て易くなる」と意気込む。
今月4日に行われた日本選手権で、自身が持つ日本記録を0.02秒塗り替える13.04秒を記録するなど好調な泉谷だが「力みたくないので、あまり一緒に走るライバルは意識していない」と話すなど、本人は至って冷静だ。
また、同じ順天堂大学の後輩で、3000m障害日本代表の三浦龍司がダイヤモンド・リーグ・パリで日本記録を更新したことについては「刺激をもらえている。僕が活躍することが後輩たちの活躍につながれば」と背中で引っ張る覚悟を示した。
19歳で挑んだ初めての世界陸上。大会2週間前に右太もも裏肉離れを起こしていたが、現地に向かった。レース2日前に強い痛みを感じ、今後のことも考え棄権、無念の欠場となった。チームの公式ホームページで“印象に残ってる試合”に『2019年、ドーハ世界選手権』を挙げ、『肉離れのため欠場し、スタンド観戦となり悔しい思いをしたから』と記している。前回大会は準決勝で敗退していて、3度目の代表で日本人初のファイナル進出を目指す。
泉谷は現在の自身の状態について、「今週入ってから調子も上がってきている」としていて、世界陸上の“前哨戦”とも言えるダイヤモンド・リーグも好タイムに期待が出来そうだ。
■泉谷 駿介(いずみや・しゅんすけ)
2000年1月26日生。横浜市出身。住友電工所属。中1から陸上を始め、武相高3年時の全国高校総体で八種競技を制し、三段跳び3位。順大から110mHを始めU20世界選手権3位。世界陸上では19年ドーハ大会に代表入りも欠場し、22年は準決勝敗退。21年東京五輪も準決勝敗退。