藤井聡太七冠、初の八冠なるかで将棋界は大盛り上がりですがそんな中、25日、高知市で小中学生の女子を対象とした将棋大会が開かれます。大会を前に、主催する南国市出身の女流棋士、島井咲緒里(しまいさおり)さんが将棋への思いを語りました。
小中学生の女子将棋名人戦「四国ヒワサキ大会」。日本女子プロ将棋協会が毎年開催していて、各ブロックを勝ち抜いた人が全国大会で戦い、女子将棋のナンバーワンが決定します。

去年は大会に先駆け入門教室が開かれ、参加した子どもたちは勝負の面白さに改めて気づいたようでした。


(小学2年生)
「勝てたらね、うれしいしね、負けたら悔しいから今度は勝ちたいって思うから楽しい」
「勝てたところは心の中でうれしいって叫ぶほどすごく楽しかったのでよかったです」

(日本女子プロ将棋協会 業務執行理事 島井咲緒里 女流二段)
「いいよいいよ。金は前3つと横、横、後ろ(に進める)。取ることができるね。残念!残念だけど”負けました”って。そしたら“ありがとうございました”って」

日本女子プロ将棋協会業務執行理事の島井咲緒里さん。

南国市出身で6歳の時に祖父の影響で兄とともに将棋を始めました。

小学生の時から数々の大会で優勝し、注目を集めてきた島井さん。中学2年の時にプロ棋士になることを決意し、1996年、土佐高校1年の時にプロデビューしました。

(島井さん)
「子どものころから周りの将棋好きな方に教えてもらって強くしてもらって応援してもらって、女流棋士になってからもみなさん応援してくれてますので、故郷に恩返ししたいという気持ちはずっとありまして、地元出身としてまず女の子は将棋に触れるきっかけを作って、楽しむ女の子をもっともっと増やしていきたいと思っているので、こういった大会を高知でできるのもすごくうれしくて」

将棋は非常に奥が深く、いくつになっても楽しめるゲームだと話す島井さん。男性の割合が圧倒的に多い将棋の世界ですが、自身のように将棋の魅力を知る女の子が一人でも増えてほしいと、この大会を続けています。
(島井さん)
「私のときもですけど、なかなか女の子一人だとやっぱり相手がおじさんとか男の子とかばっかりやとやっぱり他に遊びたくなる。仲良く一緒に、ライバルというか一緒に楽しめる年の近い仲間がいると全然違ってくるので、そういうきっかけになればいいなと思っている」

現在は将棋の普及活動にも力を入れていて、ライブハウスなどを会場に音楽と将棋を同時に楽しむイベントを開催したり、誰もが気軽に楽しめるようなグッズも開発したりと、斬新なアイデアで普及活動を行っています。

(島井さん)
「音楽が好きなので音楽と将棋がコラボしたイベントをやってるんですけどほかの業界とコラボすることで将棋(に興味がある人)以外の人への興味を引くかなということで、単純に新しいことをやってみたいという気持ちが強いのもあるので、どんどん思いついたらやってみたい」
対局相手を目の前に自分で考え、選択する将棋。コロナ禍で中止となった大会も徐々に復活しつつあるいま、その“考える過程”の楽しさをひとりでも多くの人に感じてほしいと話します。


(日本女子プロ将棋協会 業務執行理事 島井咲緒里 女流二段)
「将棋をさせる子はもちろん、全くやったことがない子も大歓迎。これからやってみたいな、興味があるなっていう子は来ていただいたら私たちが将棋をゼロから教えますしちょっとでも興味があったらぜひ参加いただけるとうれしいです、お待ちしてます」

女子小中学生を対象にした将棋大会は6月25日(日)に土佐中学・高校内の筆山ホールで行われます。参加費はそれぞれ四国代表を決める大会が1000円、親睦クラスは500円となっています。初心者が参加できる入門教室は無料です。当日の参加もできますのでぜひ足を運んでみてください。