九州地方独特『朝課外』廃止の影響
高校生の利用者「朝課外(あさかがい)が無くなって、人が増えたなと思いました」

高校生の利用者「電車が混む時間帯に乗るようになった」

昨年度まで県立高校で行われていた「朝課外」。
この「朝課外」が無くなった事で、市電を利用していた生徒たちがラッシュの時間帯に通学するように。

最初はラッシュ時の混雑具合が分からず遅刻をした事があるという生徒も…
高校生の利用者「遅刻したことあります。20分くらい電車が来ないというか(満員で)乗れなかった」

市電利用客も人の流れの変化を感じているようです。
田名網アナ「今年度からの混雑具合は?」
市電利用者「4月くらいから(混んでいます)朝早い時間とか座れる時間もあったが、今は座れる事も無くなってきている」

この慢性的な混雑を解消しようと市交通局が乗り出したのが…
熊本市交通局 課長「これからは新しい車両の導入を考えています。昨年度設計は終わっていて、今年度と来年度で2年かけて2台ずつ製造する予定です」

この新型車両は3両編成で、現在の1~2両編成の車両と比べると乗車定員は1.5倍になります(1台平均73人から112人に増)。

熊本市交通局 課長「朝のラッシュ時に有効に活用して混雑の緩和に務めていきたい」

実は熊本市電。
コロナ禍の影響もあり平日の本数を3年前と比べて230本から207本に減らし、その減らした分を今年から土日祝日の本数増にあてています。
■2020年4月~2023年5月の変化
平日:230本→207本
土曜:210本→229本
日曜祝日:210本→225本

このことについて市交通局は「今年に入り観光客も増え、土日の利用が増えたので増便を行った」と話していました。

そうなると「ラッシュ時に困るじゃないか!」という意見が出てきそうですが…
平日の本数は減っていても、ラッシュ時の本数は減らしていないんです。
既にこれ以上本数を増やすのは物理的に難しい状況です。

全県立高校の『朝課外廃止』、朝課外自体が九州独特の文化なのだそうですが、意外なところに影響が出ています。
*朝課外(あさかがい)・・・主に九州地方の高校で行われている、早朝の「課外授業」のこと。0時限目と生徒たちから呼ばれることも。