対策「就寝時、エアコンは夜通し使い続けていい」?!

そんな中、睡眠の質を上げるためには「エアコンの使い方に注意することが重要」と話します。

(岡山大学学術研究院 環境生命自然科学学域 鳴海大典教授)
「タイマーで途中でエアコンが切れたりすると、暑くなって起きてしまうとか、またエアコンの動作をするために起きる、などという動きが出てくると思うので、『就寝時はずっと冷房を使い続ける』というのが睡眠障害の改善にとってはいいのではないかと」

【解説】
鳴海教授が推奨するのが、寝苦しい熱帯夜に「エアコンを使い続けること」…これまでは「体が冷えるため、エアコンは付けっ放しにしないほうがいい」というイメージが強かったと思いますが、今はエアコンの性能が向上し温度が一定に保たれるため、「冷えすぎる問題」が解消されているほか、睡眠モードを搭載している機種が多く、常時使用することで寝苦しさから守ってくれて、安定した睡眠に繋がるということです。

このように、「睡眠の環境を整えること」が非常に重要だという訳なのです。

そのほかにも、「睡眠の環境を整えるため」に、様々なことが出来るといいます。医師に聞きました。

良質な睡眠のポイントは「光」との付き合い方!

(川崎医科大学総合医療センター 北野絵莉子医長)
「睡眠が損なわれるときは、いろんな要因がある。まず『部屋の環境』です。『光』とか『湿度』など室内環境のことも影響してくるし、『ストレス』…布団の中で思い悩むことを考えて眠れなくなるということもありますし、いろんな要因が重なって眠りにくさは起き得ます」

睡眠が十分にとれないと
・昼間に強い眠気に襲われたり
・集中力や記憶力など認知機能が低下したりする
など、日常生活に影響を及ぼします。

また、加齢によって朝の目覚めが早くなることが気になる人も多いと思います。「十分な睡眠時間」は個人によって異なりますが、あることを基準に考えると良いと言います。

(川崎医科大学総合医療センター 北野絵莉子医長)
「昼間にやりたいと思っていた活動が損なわれない、ということが一つのポイントです。一口に『不眠』と言っても、年齢とともに睡眠時間は短くなる。昼間の困りごとがなければ、多少睡眠時間が若いころと比べて短くなっていても、それは不眠症にはあたらないという考えもあります」

また、睡眠に大きく影響を与えるのが「光」です。朝はしっかりと日光を浴びることで規則正しい睡眠のリズムを作ることができます。一方で、夜に寝る際には注意が必要と言います。