夏にかけて増加する水難事故に備え、消防と警察合同の潜水訓練が行われました。

水深5mのプールに、潜っているのは、高知市東消防署の救助係と高知県警の機動隊員たち。ゴーグルの中で目隠しをして潜る、「無視界潜水」という潜水訓練です。この訓練は水難事故や災害時の現場で共に救助活動を行うことも多いことから、連携を深める目的で初めて行われ、あわせて11人が参加しました。

救助現場や災害現場では障害物などがあり、視界が確保できないケースもあるといいます。目隠しをして潜った参加者たちは、水中にある障害物をよけたり、隊員同士での意思疎通の方法を確認したりしていました。

(高知市東消防署救助係 大崎智一 隊員)
「水中では呼吸ができないので予測不能な事態があってもいかに冷静にいつも通りの行動ができるかが大切。きょうしたことを持ち帰って職場の方と共有してまた実災害があった時に警察の方ともスムーズな連携をとれるようにしていきたい」

県警によりますと、県内では去年、31件の水難事故で20人が亡くなっています。特に7月と8月は件数、死者ともに増加しているということです。県警と消防はこの後も、様々な救助機材を使った訓練を行って連携を深めていて、「今後も積極的に合同訓練を行っていきたい」としています。