「債権を購入すれば、何事もなかったことにできる」とうそを言われ、高知市の80代女性が4回にわたり。現金800万円をだまし取られていたことが分かりました。

高知県警によりますと今年3月上旬、高知市の80代女性の固定電話に、インターネット関連会社を名乗る男から株の購入歴などを確認する内容の電話がありました。男は、「後ほど金融機関から電話がかかってくるので、聞かれたことに対して適当に返事をすればいい」などと話しました。

後日、金融機関を名乗る男から女性に電話があり、先日の男からの指示に従い、質問内容を詳しく聞くことなく適当に返事をしました。

さらに数日後、再度金融機関を名乗る男から女性の固定電話に電話があり、「国税局の調査の結果、あなたの支払いに関する返答に嘘があることが確認された。国税局の調査や警察の捜査が入り、裁判で東京に来てもらうことになる」「800万円の債権を購入すれば、何事もなかったことにできる。債権は、払い戻しすることができる」などと言われました。女性は債券購入費として、指定された口座に2回に分けて合わせて5万円を振り込んだほか、後日指定された場所へレターパックで2回に分けて現金795万円を郵送し、総額800万円をだましとられたということです。

先月、期限を過ぎても返金されず、電話もつながらなかったことから女性が今月8日、警察に相談し、被害が発覚しました。

県内では今年、16件の特殊詐欺被害が起きていて、被害総額は4500万円を超えています。高知県警は、「身に覚えのない番号からの電話やお金の話、『レターパックで現金を送れ』といった内容は詐欺を疑ってほしい」と注意を呼びかけています。