厳しい経営が続く阿武隈急行の株主総会が開かれ、鉄道事業でおよそ6億円の赤字となった決算が報告され、了承されました。

宮城県で開かれた阿武隈急行の株主総会では、昨年度の輸送人員が、去年3月の福島県沖地震や新型コロナの影響により、前の年より41万人近く少ないおよそ129万人で、1988年の全線開通以来、過去最低となったことが報告されました。コロナ禍前の2018年度と比べると半減していて、鉄道事業の営業損益は5億9700万円余りの赤字でした。

一方、災害復旧関連の補助金などで最終的な損益は9億4200万円余りの黒字となりましたが、累積赤字は依然14億2900万円に上っています。

阿武隈急行は、福島市の福島駅と宮城の槻木駅を結ぶ第3セクターで、今年3月、沿線自治体による経営改善のための検討会が発足しています。