伝統産業の元気企業は…
高岡市の「モメンタムファクトリーorii(おりい)」

銅器の着色を行う会社でその技を生かした色鮮やかな製品を多く手掛けています。その中で今、売れているものとは…。

モメンタムファクトリーorii 折井宏司社長:「今、表札全般が伸びているんですが~」

「表札」です。

一戸建て用の大きな表札から、集合住宅にも対応できる小さな表札まで、全国各地から注文が入っているといいます。

モメンタムファクトリーorii 折井社長:「月に何十件という形で/増えていってますね」

こちらの会社の表札が人気を集める理由が同じものが1つとしてないオリジナルのデザインです。

「まずは面白い模様をつけるためにぬかをつけるんですね」「塩を大量に足して、少し温泉の成分をちょっと入れています」

”ぬか”を付着させた銅板を800℃まで加熱し下地に模様をつけます。そこに薬品を塗り乾燥させることで人工的に銅のさびを作り出します。最後に気化したアンモニアに銅板をかざすと…化学反応を起こし一気に発色。世界に1つだけのオリジナルの商品が完成です。

モメンタムファクトリーorii 折井社長:「巣ごもり需要と言いますか、自宅を豊かにしようということで、これだったら面白いなということで伸びてきている感じはしますね」


総務省の家計調査によるとコロナ流行前の2019年と、流行後の2020年では服や娯楽にかける支出が減少する中、家具・家事用品の支出が9・2パーセント増加。巣ごもり需要で快適な住環境を求める人の支出が増え、今もその傾向が続いていると北陸経済研究所の吉田聡子さんは見ています。

北陸経済研究所 吉田聡子さん:「表札って家の一番最初に見るところだと思いますので、そういった意味では住んでる人はこだわりを出しやすいとか、自分なりの個性を出したいっていう思いもあって商品自体に注目が集まることがあるのではないかと思います」
消費者の求めている価値を見極め、それを実現できる技術力を持った企業が、今、息を吹き返しています。


