サッカー日本代表が、カタールW杯後初勝利を狙うキリンチャレンジカップ2023。15日はエルサルバドル(豊田)、20日には南米の強豪・ペルー(吹田)と対戦する。この2連戦のテーマは「勝利」だと話す森保一監督(54)に、TBS野村彩也子アナウンサーが初インタビュー。森保監督は、今シーズン、イングランドプレミアリーグで7得点を挙げたブライトンFW三笘薫(26)に対し「バロンドールを取れるような選手になってほしい」と期待を口にした。
「オヤジ」って呼んで下さい
当時学生だった2018年ロシアW杯は、ほぼ全試合をチェックしたという野村アナ。スペインの強豪バルセロナの試合を現地で観戦するほどのサッカー好きだ。
野村アナ:はぁ…緊張しますね。
森保監督:そこらへんにいるオヤジなんで(笑) お父さんは何歳ですか?
野村アナ:父は57歳です。
森保監督:おっと同年代ですよ。お父さんですよ。
野村アナ:本当ですか?
森保監督:「オヤジ」って呼んでください(笑)
野村アナ:そんなことは…いやいや父と話すのは全然ワケが違うので。
森保監督:よろしくお願いします。

野村アナ:本日(5月25日)メンバーが発表されました。今回26人ということですが、今回のメンバーを選んだ基準を教えてください。
森保監督:まずは、今回の6月の代表戦で勝利できるメンバーだということと、未来のチーム作り(のため)に、より幅広く選手を招集させてもらいながら、選手層を厚くしていくということで、何人か新しい選手を加えて戦いに挑むということで、選考からきょうの発表に至りました。
野村アナ:今回のメンバーの中で特に印象的だったのが、得点力のある古橋(亨梧)選手と旗手(怜央)選手なんですけれども、古橋選手についてはいかがですか?
森保監督:おっしゃるとおりで得点力は結果をもって示してくれていますし、旗手に関しては得点数ももちろんですけれども、チームの戦い方をコントロールする。特に攻撃の部分で中心選手としてチームで存在感を発揮してくれているというところは、スコットランドで、ダントツで、リーグ優勝をつかみ取ったチームの中でも存在感が光っていたなという評価はしています。
野村アナ:今回はエルサルバドル、そしてペルーとの2連戦になりますけど、この2連戦の今回のテーマはありますか?
森保監督:テーマは勝利ですね。3月の代表戦では1分け1敗と、相手ももちろん強かったですけど、勝利をサポーターにお届けすることができなかったということがありましたので。6月の代表戦では勝利して、まずはサポーターの皆さんに喜んでいただくということを第一に考えないといけないかなと思っています。
その中でやらなければいけないことを、基本的な部分では、ボールの奪い合いから我々が上回っていくということ。そして攻撃の部分では、素早くゴールに向かってプレーできるのであれば、その選択を忘れない。その動きを忘れないということから、3月にチャレンジした、ボールを保持しながら相手を崩していく、ゲームをコントロールするということをやっていければなと思っています。

野村アナ:南米の強豪ペルーについて伺いたい。どんな印象でしょうか?
森保監督:一言でいうと、強い。W杯には出ていないんですけど、FIFAランキングも21位ということでW杯に出ていてもおかしくないチームだと思いますし、今映像で分析を始めていますけど、強くて、そして何て言うんですかね。試合巧者ということが言えるかなと思っています。相手の良さを本当に消しながら、自分たちが攻撃に移っていくという、そのしたたかさを持っているチームかなと思っています。
野村アナ:日本との戦いはどのような展開になると予想されていますか。
森保監督:まずはボールの奪い合いの部分で激しい、厳しいデュエルの回数が多くなるかなと思っていますし、我々としてはよりボールを保持しながら攻撃を仕掛けたいなと思っていますけど。なかなかこじ開けさせてもらえないような、せめぎ合いが多くなる、試合になるのではないのかなと思います。ペルー相手に我々がより試合をコントロールして勝てるようになれば、また我々はW杯の舞台で世界のトップに勝っていける、近づいていけるということになると思いますので、非常にいい相手と試合をさせてもらえると思っています。
野村アナ:ペルーは想像ですけど、強度がすごく強そうで、本当にこじ開けるのが・・・
森保監督:めちゃくちゃサッカーを分かってますね。
野村アナ:すみません・・・
森保監督:なかなか「強度」って出てこないですよ。素晴らしい。いやでも本当ですよ。強度、本当に強い・高い試合になると思いますので。何か音で言うと、コツコツ、カツカツ当たるとかじゃなくて、ぐしゃっと当たってくる。何かそういう重さというか、強さというか深さがあるチームだと思いますので、そこで日本が勝っていければ、日本のうまさ・技術力が活きると思いますので、ベースの部分の強度をしっかり相手を上回っていけるように戦わなけれはいけないと思います。代わりに監督した方がいいかもしれないです。
野村アナ:そんなことは・・・
森保監督:合っていると思います。今勉強になりました。