五輪、世界バレーに並ぶバレーボールの世界三大大会の一つ、ネーションズリーグが開幕、男子は6日から始まった。ベスト4を目指す男子日本代表の主将・石川祐希(27)がネーションズリーグを戦う意味やパリ五輪に向けての思いを語った。
Q.日本代表に再び合流して心境や気持ちはいかがですか?
石川祐希:
いよいよ代表のスタートだなというふうな気持ちなので、今シーズンも非常に楽しみです。
Q.今年いろんな意味合いのある1年だと思いますが2023年というのはどういう年だと思いますか?
石川:
本当に結果が求められる年だと思っています。オリンピック以上にオリンピック予選の方が難しいと言われているので、そこでしっかり出場権を獲得することが僕たちの今の最大の目標、そのために全力ですべてを懸けて臨みたいと思います。
Q.今年のテーマを一言でいうと?
石川:
テーマは“チーム力”が一つテーマになるかなというふうに思っています。連戦も多いですし14人しかいないので、すべての試合がフルメンバーでいいパフォーマンスでいけるという保証もない。スタッフを含めて選手も本当に自分自身の役割を理解して臨まなければ、勝てないというふうに思っているので、個々がしっかりと責任を持って臨むことが重要だというふうに思っています。
Q.イタリアで8シーズン目を終えて、改めて振り返るとどんなシーズンでしたか?
石川:
本当に充実していましたし、今までで一番成績も良かったので、本当にステップアップしている。成長しているなっていう感覚を自分自身が持てたシーズンでした。
Q.シーズン前に今シーズンが本当にキーになると話していましたが?
石川:
もう本当に1個行けるかいけないかのところをずっと行き来していたので、それ1個突破できたっていうことは、これからの僕のキャリアにつながっていく重要なシーズンだったと思います。日本代表も同じような場所にいるので、今季が一番重要だなと重要なシーズンになるというふうに思っています。同じようにうまくいくかは分からないですけど、そこを乗り越えて突破したいなというふうに思っています。
Q.イタリアでの手応えとか自身のプレーに関していかがですか?
石川:
手応えはもちろんありますし、大事なところで1点を託されるケースが昨シーズンよりも今シーズンの方が多かったので、それは本当に僕自身の成長につながったというふうに思います。また、まだまだ取りきれてない部分とかところもあるので、そこはまだまだ課題を持って取り組まなければいけないなというふうに感じてます。
Q.石川選手にとってパリ五輪はどういう位置づけの大会ですか?
石川:
やはりオリンピックは一番大きな舞台だというふうには感じていて、東京オリンピックでも感じたので、その舞台でやっぱり戦いたいです。東京オリンピックは出場権があって予選を戦っていないですし、今回は予選があるので、そこで勝ち切れなければオリンピックには行けない。ランキングのこともありますけど勝ち切れなければ、オリンピックの舞台でも勝ち切れないというふうに思っているので、そこも含めて本当にこの予選が大事だなと思います。その先、ここからステップアップしていく上で、パリの舞台でメダルを取れるチームになっていくと思っているので、そこを目標として取り組んでいきたいと思います。
Q.今27歳で年齢的にも油の乗っているタイミングですが、五輪は28歳で迎えます。年齢的なことも含めていかがですか?
石川:
あまり年齢は気にしてないですし、なんて言えばいいですかね。体が動かなくなってきたとか、ちょっと疲れが溜まるようになってきたとか、若い子たちと比べるとそんなに思わないので、僕は今でもチームの中でも元気でプレーしてる方だと思います。身体に気を使っている方だと思う。でもさすがに限界っていうものはありますし、世代交代とかもあるので、そういうところは僕が考えることではないので、僕はその選ばれるためにプレーして選ばれて、そしてそこで結果を出すためだけにやっているので、特に年齢を気にせずに目の前にある最高の舞台を最高のパフォーマンスで戦っていい結果が取れるようにっていうことを心がけています。
Q.VNLの位置づけは?
石川:
目標としてはファイナルラウンド出場して、前回はファイナルラウンド1回戦で負けしてしまったので、そこを超えてベスト4に入ることがチームとしての目標です。ネイションズリーグの大会自体は3連戦あったりとか、タフな試合を戦わなければいけないので、非常に厳しい大会にはなると思いますけど、オリンピック予選も2戦2戦3戦といった過酷なスケジュールなので、その3連戦をしっかり戦い抜く、良いパフォーマンスをし続けるという意味では、オリンピックの準備にもなる大会だというふうに思っているので、オリンピックの予選の準備をするために戦うわけでは決してないですけど、そこも頭に入れながらプレーし行くことが重要だなというふうには考えています。
Q.前回はファイナルの前に怪我してしまい、プレーできなかったっていうところがあると思います。今年のファイナルに向けてはいかがですか。
石川:
去年は悔しい思いをしてしまったので、今年こそしっかりファイナルラウンドで戦って、日本の強さを世界に証明したいと思っています。
Q.地元で戦うこの名古屋大会についてはどうですか?
石川:
愛知県で試合することも多くないですし、日本でする試合を見てもいただく機会も僕は多くないので、その非常に楽しみというか、また友達だったり、家族だったり、親戚だったり、お世話になった方だったりで、愛知にはたくさんいるので、そういう方たちに見に来てもらえたら嬉しいと思いますし、今まで僕が過ごしてきたシーズンの成長した姿をたくさんの方に見ていただけることが非常に楽しみです。
Q.対戦が楽しみなチームはありますか?
石川:
ネイションズリーグの最初のラウンドは多分メンバーも揃ってないチームが多いので、僕たちは4勝しなければいけないというふうに思ってます。その後、フランス大会、フィリピン大会と気になるのは、真ん中のフランスのラウンドで、カナダキューバブラジルアルゼンチンであるので、そこでどれだけ勝ちを上げられるかだと思います。で、最後にはフィリピンの中国、オランダ、イタリア、ポーランドあるので、ポーランドは昨シーズン1戦もしてないので、このあと親善試合はしますけど、メンバーもガラッと最後の試合なので、オランダもファイナルに向けてしっかりとメンバーを揃えてくると思うので、そこは一つ楽しみなポイントだと思っています。また、その前のイタリアも昨年、世界選手権優勝している相手なのでチームなので、そこを相手にどれだけ通用するか。昨シーズンはフルセットで勝ちましたけど、また相手のモチベーションというか自信というか。そういうのも変わってくるので、世界選手権に勝ったことによって、そこで僕たちの力を試したいというふうに思ってます。