間もなく日韓歴訪を終えるバイデン大統領。今回の外交の焦点の1つが、産業に欠かせず対中戦略上も重要な半導体でした。ただアメリカの製造最前線の現場からは切実な声も聞かれます。
バイデン大統領が最初の訪問先、韓国でまず向かったのは、サムスン電子の半導体工場。
サムスンは去年、170億ドルを投資してテキサス州に半導体工場を建設する計画を発表していて、バイデン氏は演説で感謝の意を示しました。携帯電話など多くの製品に使われる半導体は現在、世界的に不足。ロシアのウクライナ侵攻も拍車をかけていて、日米首脳会談でも最先端の半導体開発などの協力強化が確認されました。
アメリカの半導体製造の現場は、今どうなっているのか。「マイクロチップテクノロジー」は、半導体の生産で世界のトップクラスのシェアを誇る企業です。
記者
「ここに並べている丸いディスクのようなものが、後になって別の場所で細かく裁断されて、チップのもとになるわけです」
担当者
「1枚のウエハー(半導体の材料)で6000、複雑な製品の場合は、最大で6万のチップができます」
現在、この工場は24時間休まず稼働していますが、半導体不足は解消していません。
トランプ前政権でのいわゆる米中貿易戦争による関税引き上げに伴い、調達コストは上昇。さらに新型コロナによる工場閉鎖で、生産が全く追いついていないのです。
今回の外遊でバイデン大統領は。
アメリカ バイデン大統領
「21世紀の経済の未来は、インド太平洋地域に大きく描かれることになる」
アメリカが立ち上げた新たな経済構想「IPEF」は、半導体を含め中国に依存しない物資の調達網を構築することを目指します。ただ、半導体製造の現場では。
マイクロチップテクノロジー モルシーCEO
「私たちは様々な場面で中国のサプライチェーンに頼っていて、だからこそ製品を作ることができます。国の境界に線を引くことは、できないのです」
国際的な相互依存が進む半導体産業の実態。新たな戦略はどう機能するのでしょうか。
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