7日夜行われた天皇杯の2回戦で、高知県代表の高知ユナイテッドSCがJ1のガンバ大阪に勝利しました。
“ジャイアントキリング”を起こした高知ユナイテッドSC。県勢チームがJ1チームに勝利するのは初めてで、高知のサッカー界の歴史にまた、新たな1ページを刻みました。7日に大阪で行われたサッカー・天皇杯2回戦。高知ユナイテッドSCの相手はガンバ大阪です。

会場は、ガンバ大阪の本拠地、パナソニックスタジアム吹田。詰めかけた相手サポーターが大声援を送る中、ユナイテッド側の応援スタンドにもサポーターの姿がありました。天皇杯に8年連続で出場している高知ユナイテッドSC。ガンバ大阪は“J1”チームで、JFLの高知ユナイテッドSCにとっては“格上”相手の一戦です。
試合はいきなり動きます。
前半4分、MF田尻(6)が相手からボールを奪うと、ここから一気にカウンターで攻め込みます。キャプテン・金井(11)のアシストから、最後は小林心!カウンターから鮮やかにゴールを決め、開始早々、幸先よく先制します。

さらに前半終了間際の41分、今度はDFの小林大智がボールを奪うと、またカウンターで攻め上がります。佐々木からのパスを受けた東家が左サイドから折り返すと…相手がクリアしたボールがそのままゴールへ。オウンゴールで2対0とリードを広げます。
前半は優位に試合を進めたユナイテッドですが、後半は攻め込まれます。
立て続けにシュートを放たれますが、ユナイテッドのゴールキーパー上田樹(が好セーブを連発します。しかし、終了間際の42分。ついに1点を返されます。
それでも最後まで耐え抜いた高知ユナイテッドSC。2対1でガンバを下し、県勢で初めてJ1チームに勝利する大金星を挙げました。

(高知ユナイテッドSC 吉本岳史 監督)
「『高知ユナイテッドの歴史に新しい1ページを本当に刻んだな』と思います。選手11人だけでなく(メンバー)18人、メンバーに入れいていないバックアップメンバーも含めて、日々厳しいトレーニングを積み重ねた結果だと思うので、本当に、新しい1ページを選手が刻んでくれたと思う。『技術的なところは一朝一夕で差を埋めることは出来ない』と選手には話をしていて、ただサッカーにかける思いだったり、サッカーの一番のベースの部分、『我々はサッカーが好きでJ3を目指しているチーム。だからこそ臆せずチャレンジしていく』という部分で、選手が本当にたくましく、最後まであきらめずに粘り強く戦ってくれた結果だと思う」

天皇杯はプロ・アマチュアを問わず幅広いチームが日本一をかけて戦うんですが、まさにその醍醐味である“ジャイアントキリング”を成し遂げたことで、7日はサッカーファンはもちろんインターネット上でもかなり盛り上がりました。J1チームに勝ったのは県勢初ということで、高知のサッカー界にまた1つ新たな歴史を刻みましたね。
天皇杯3回戦は7月12日(水)高知市の県立春野総合運動公園で行われます。