利用客が減り、存続が危ぶまれている『JR大糸線』について利用促進を図ろうと、沿線自治体などで作る「大糸線活性化協議会」が定期券購入費やイベント運営費への助成を行うと発表しました。また毎年秋に実施している、自転車を積んで乗車できる「サイクルトレイン」の運行を6月24日にも走らせるとしています。

年平均6億3000万円の“赤字路線”

JR西日本は2022年11月に輸送密度が2000人/日未満の路線に関する経営状況を公表しました。輸送密度は鉄道の旅客営業キロ1kmあたりの1日平均客数のことで、JR大糸線の糸魚川駅から南小谷駅(長野県)までの区間について、JR西日本は2021年は55人/日としています。2020年と比べると10%改善したものの、1987年(987人/日)と比べると95%以上も減少しています。

また2019年~2021年までの3年間で、赤字が年平均6億3000万円に上るとしていて、路線の存続に向けて厳しい状況が続いているのです。

路線の存続が危ぶまれているJR大糸線(糸魚川~南小谷)

こうした中、JR大糸線の沿線自治体などで組織する『大糸線活性化協議会』では、大糸線を利用して盛り上げてもらおうと、さまざまな試みを続けています。