大分県日田市で雨の中、夜の路上を歩き、「娘を捜している」などと話していた高齢女性…。車の中からみつけた女性2人のとっさの判断とは?
高齢女性を無事保護したのは日田市にある地元新聞社の社員、藤井絵里さん(48)と石田三津子さん(54)です。2人はことし4月25日の夜、市内の歩道を歩いていた80代の女性が時折、車道側に飛び出ようとしていたのを運転中の車からみつけました。
この女性は道路の中央付近まで歩き出し、車から降りた2人が声をかけると「娘を捜している」などと話したということです。
(石田三津子さん)「雨の中、薄暗くなっていた状態で高齢女性が道路の真ん中の方に出てきました。声をかけたら『娘を捜している』みたいなことを言って、要領を得ることができませんでしたが、とても不安そうな顔をしていました」
心配した2人は女性を自宅まで送り届けました。しかし家には家族がいなかったため、警察に連絡して女性は無事に保護されました。警察によりますと、この女性は認知症とみられ、一人暮らしだったということです。
(石田三津子さん)「自分自身も高齢の両親がいるので困り事があるんだろうなって思い声をかけました」
(藤井絵里さん)「家の玄関まで送り届けて、おばあちゃんも安心した顔をされてたので声をかけて良かったなと思います」
勇気を出して高齢者に声をかけ、家まで送り届けた2人。多大な貢献をしたとして日田警察署の枡谷康治署長から感謝状が手渡されました。また、同じく4月に特殊詐欺の被害を未然に防いだセブンイレブンの店員2人にも感謝状が贈られました。
