5日、福島市では男性がクマに襲われ額をけがするなど、6月に入り福島県内では2人がクマに襲われました。今年県内では過去最多のペースでクマの目撃が相次いでいます。

木の幹についた生々しい傷。この傷が、クマに襲われた現場近くに残っていました。

警察などによりますと、5日午後4時半ごろ、福島市町庭坂の住宅敷地内で、74歳の男性がクマに襲われました。男性は額などにけがをしましたが、命に別状はありませんでした。

男性が襲われたという現場には・・・。

市の担当者「こちらで襲われたようだ。足跡が何か所か残っている」

クマの足跡

男性は、この場所で親子グマと鉢合わせ、襲われたとみられています。

さらに、住宅近くには、クマが数日前からいたと見られる痕跡もありました。

地元猟友会「木を折っているでしょ?ここで(クワの)実を食べていた。4、5日はいた」

現場付近のクワの実

地元猟友会によりますと、子グマは木をのぼり、エサを食べていたということです。

一夜明けて、市は現場周辺を車で周り警戒を呼びかけました。近くに住む人は、ここ数年クマを見ることが多くなったと言います。

近くに住む人「昔は今の季節は出なかった。最近になって出てくるようになった」

県警察本部によりますと、今年のクマの目撃は、5月末時点で100件。目撃件数が過去最多となった3年前の同じ時期と比べて、22件多くなっています。

県では、山に入る時は複数人で行動するなど、注意を呼びかけています。