台湾海峡を通過中のアメリカ軍の艦艇に中国の軍艦が接近したことについて、アメリカ政府高官は「近いうちに誰かがけがをする」と中国に遺憾の意を示しました。

アメリカ軍は3日、台湾海峡を通過していた海軍の艦艇に中国の軍艦がおよそ140メートルの距離まで接近し、減速を強いられたと発表しています。

アメリカ国家安全保障会議 カービー戦略広報調整官
「中国軍があんなに攻撃的な行動をとる必要は全くなかった。近いうちに誰かがけがをするだろう」

アメリカのNSC=国家安全保障会議のカービー戦略広報調整官は5日、「米中関係が緊張し、見込み違いが起きかねない時こそ、対話ができるようにすべきだ」と強調しました。

こうしたなか、中国を訪れたアメリカのクリテンブリンク国務次官補は5日、馬朝旭外務次官らと協議。米中双方が「率直な議論を行った」と明らかにしていて、台湾問題についても話し合ったということです。

米中の間では先月以降、閣僚級の会談が一部再開されていて、2月にアメリカ上空を飛行した中国の気球が撃墜されてから延期されているブリンケン国務長官の訪中につながるかが注目されます。