食べられるのに廃棄されていた北九州産のトマトを、ビールの原料に。SDGsの一つの目標、食品ロスの削減につながる取り組みです。
◆黄金に輝くビールの味の裏には…

黄金に輝くこのビール。普通のビールとはひと味違ったある原料を使っています。
RKB浅上旺太郎「あー、おいしい…とってもすっきりとしたビールで後ろの方に、少し甘い野菜のような味がします。このビール、原料にトマトが使われています」
博多阪急で開かれている「アップサイクルフードマーケット」。食べられるのに捨てられている食材を活用し、売れる商品に生まれ変わらせる「アップサイクル」の取り組みを紹介するイベントです。「トマトビール」は1ビン(330ミリリットル)で880円。評判はどうでしょうか?
「飲んでみたい気がします。酸味が強いのか、甘みの方なのか…その辺が気になるところです」
◆北九州市の農園で育てたトマトで

原料のトマトを栽培しているのは、北九州市若松区の響灘菜園です。約8万5000平方メートルの温室があり、大手食品メーカーやコンビニなどに向けて年間3000トンのトマトを生産しています。一方で、栽培したトマトの3%にあたる約100トンは、規格外となって出荷できず、廃棄せざるをえませんでした。
響灘菜園 猪狩英之社長「「お尻の部分が黒くなってしまったトマトが、まれにでてくる。店頭に出せないので廃棄してしまうという形になってしまいます」
こうした規格外のトマトが、ビール1本あたりに1個程度使われています。
響灘菜園 猪狩英之社長「けっこうたくさん使ってくれそうだな、という感じで、ロス自体ちょっとずつ減っていくのかなと思っています」