拉致被害者 横田めぐみさんの父・滋さんが亡くなって間もなく3年です。めぐみさんの母・早紀江さん(87)も今年春に体調を崩し、“死を意識した”といいます。
岸田総理が日朝首脳会談の実現に意欲を示す中、被害者家族が願うのは一刻も早い拉致問題の解決です。

【横田早紀江さん(87)】
「(滋さんの遺影に)お祈りして、いろいろ話しながら『どうにもならないよ』って。どれだけ頑張ってもね、進歩していかないから…本当に残念だけど、どうしたらいいんだろうね」

30日に川崎市で会見を開いた横田早紀江さん(87)。
2020年6月に亡くなった夫・滋さんの写真に向かい、日々、辛い心境を語っていると話しました。

1997年に北朝鮮に拉致された横田めぐみさん(当時13)

娘のめぐみさんが忽然と姿を消したのは1977年。その後、北朝鮮に拉致されていた事実が判明し、滋さんと早紀江さんは、めぐみさんら拉致被害者全員の帰国を目指して活動を続けてきました。

2014年 新潟市で署名活動する横田さん夫妻

【横田早紀江さん(87)】
「あの人(滋さん)は本当に真剣、真面目な人でしたから。こんなことが許されるか、大事なあの子がって、それが頂点に立っているから。そこだけ、そこだけ見つめていたと思います」

2002年に日朝首脳会談が実現し、蓮池薫さんら被害者5人が帰国してから21年。それから解決への進展は一向に見られません。