28日に行われた叡王戦五番勝負の第4局で「千日手」による2度の仕切り直しの末にタイトル防衛を果たした藤井聡太六冠(20)。藤井六冠の師匠・杉本昌隆八段(54)に、CBCテレビ「チャント!」の大石邦彦アンカーマンがこの激闘について聞きました。

(大石アンカーマン)
今回の叡王戦は、藤井六冠は「かなり苦しんだ」と言っていました。
(杉本昌隆八段)
挑戦者の菅井竜也八段(31)の振り飛車という作戦にかなり苦しめられていた。藤井叡王としては、今までないタイプの挑戦者が相手だった。
第2局が完敗だったんですよ。本当に一方的に藤井叡王が負かされてしまった。でも、あれだけ出来の悪い将棋を指すということは、まだまだこれ伸びるんだなっていうふうにも感じたんですね。
(大石アンカーマン)
それでもタイトルを防衛したというのは、やはり成長してるっていうことなんでしょうか?
(杉本昌隆八段)
そうですね。苦しみながらも最後は鮮やかな勝ちを見せましたし、苦しんだことにより、また一歩成長してくれたかなっていう気がしました。まだまだ修正して、強くなる余地があるなとも思いましたので、藤井叡王はいまだ成長過程だなと。

藤井六冠は次の名人戦に勝てば七冠となります。師匠の杉本八段に「七冠を達成しますか」と聞いてみました。
杉本八段は「渡辺名人は2008年竜王戦の7番勝負で、3連敗した後に4連勝したことがある。そういう大逆転劇を演じたことがある。しかし、今回藤井叡王がいま3勝1敗であり、渡辺名人に対しても相性がいいので、藤井叡王有利に変わりはないんではないかとも語っていました。
