「東京での信頼関係は地に落ちた」。公明党幹部の言葉です。次の衆議院選挙の選挙区調整が難航し、公明党は、東京での選挙協力を解消すると自民党に伝えました。

けさ、公明党で開かれた幹部会合。次の衆院選で新たに設置される東京28区への候補者擁立をめぐって、自公が互いに譲らず、調整が難航してきましたが、公明党が方針を決め、自民党側に伝えました。

公明党 石井啓一幹事長
「東京における自公の信頼関係は地に落ちた。東京における自公間の協力関係は解消する」

公明党は、次の衆院選では東京の全ての小選挙区で自民党の候補者に推薦を出さないと伝えたのです。

さらに、都議会議員選挙など都内の各種選挙でも協力せず、都議会での協力関係も解消するとしています。ただ、公明党の石井幹事長は「あくまで東京に限った話だ」とも強調しました。

公明党 石井啓一幹事長
「全体としての連立関係に影響を及ぼすということも、我々としては考えていない」

東京での選挙協力解消は連立の枠組みにも影響するのでしょうか?

東京選出の自民党議員は…。

自民党 大西英男 衆院議員(東京16区)
「一選挙区の問題で連立解消。そんな、あり得ない」

自民党 平沢勝栄 衆院議員(東京17区)
「日頃、地域を泥まみれになって動いていれば、私は(公明の)応援をもらわなくても勝てると思います」

自民党からは、冷ややかな声も聞こえます。

自民・ベテラン議員
「パフォーマンスだよ。公明がパフォーマンスで拳を構えているだけだ」

自民・中堅議員
「東京では公明の推薦がなくて落ちるのはせいぜい2~3人だ。公明が離れたら、別の団体から支援をもらえるかもしれない」

今回の公明党からの通告を受けて、30日に再び自公の幹事長同士が会談する予定ですが、妥協点は見出せるのでしょうか。