新酒の出来を競う「全国新酒鑑評会」で、福島県は金賞受賞数で10回連続日本一はなりませんでしたが、14銘柄が金賞を受賞しました。
福島市の酒蔵では、去年3月の地震で全壊判定を受けましたが、困難を乗り越え金賞を受賞しました。一時は諦めかけた日本酒作りですが、再起を図り、今年、2年ぶりの快挙です。
金水晶酒造店・斎藤美幸社長「金賞を取れてよかった。(きのうは)ドキドキしてなかなか眠れなかった」
明治28年創業、福島市唯一の酒蔵「金水晶酒造店」。今年、2年ぶりに金賞を受賞しました。
金賞を受賞した「金水晶大吟醸」。香り高くすっきりとした飲み口が特徴です。しかし、ここまでの道のりは、決して平坦ではありませんでした。
金水晶酒造店・斎藤美幸社長「今年は去年の地震の被害が大きかったので、そもそも大吟醸をつくるかつくらないかというところから悩み始めた」
去年3月に発生した福島県沖地震で蔵が全壊判定を受けたほか、瓶詰めに必要な機械なども壊れました。さらに、コロナ禍で売り上げが例年の半分近くに落ち込み、現在も以前の水準には戻っていないといいます。
一時は酒づくりをあきらめたといいますが、それでも金賞受賞に向けて機械を新調するなどして再起を図ってきました。
今年の秋には、市内の別の場所に製造拠点を移転することが決まっていて、今後の酒づくりにさらなる意欲を見せます。
金水晶酒造店・斎藤美幸社長「これからも100年以上続くように、福島のみなさんにおいしいお酒と言ってもらえるようにお酒をつくり続けたい」














